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ANAのシニアリスキリング!

皆さん、おはようございます!
別世界の人々に出会うと、色々と触発されるものだと思います。自分の知らない異次元の環境、考え方に触れ、それを自分なりに理解した時に様々な気付きがあるからでしょう。その様な経験を通し、人は学び、新しいアイディアを創出し、成長して行くものだと思います。



ANAホールディングス(=HD)は、2023年度から50~58歳を対象としたリスキリング(=学び直し)プログラムをはじめています。私自身、この対象年齢を超えてしまっていますので、少し寂しさを感じてしまいますが、60歳定年の前にセカンドキャリアを見つめ直し、そこに向けた準備期間として58歳を上限としているのではないかと思います。


ANAHD社内のコンサルタントが半年間並走し専門資格も取れるように支援するといいますから、恵まれていると思います。2021年の改正高年齢者雇用安定法の施行で70歳までの就業機会確保が努力義務となり、中高年社員のキャリア開発を支援する企業が増えているそうです。ANAHDの新制度は、シニア向けリスキリングのモデルとなると思います。


ANAHDの50代社員の割合はグループ全体の約15%に達しているそうです。新制度は傘下の全日本空輸(=ANA)社員の希望者30人程度で始め、順次広げて行く計画を持ちます。希望者が多い場合も、選抜は行わず参加できるようにするとしてます。リスキリングメニューは自由に選べ、民間のオンライン学習サービスのほか専門資格取得も目指せます。


具体的な専門資格としては、社会保険労務士、応用情報技術者、会計士の他、デジタル分野のスキル習得も想定しています。これらの資格を取得できれば、会社にしがみつかなくとも独立開業することも可能でしょう。定年後、70歳まで10年間雇用し続けることを考えれば、会社にとっても本人にとっても建設的にセカンドキャリアを模索することが出来ます。


それを本人任せにすることなく、社内キャリアコンサルタントに相談しながら、今後のキャリアを主体的に考えてもらい、それぞれの社員に合ったプログラムを提供することを企図しています。これまで51歳を対象とした短期間の研修はあったようですが、中長期にわたるプログラムは初めての取り組みだそうです。これからはライフデザインが大切な時代です。


シニアに限定することなく、本来は全ての世代にライフデザインを明確に持ってもらい、仕事を通じて自分の人生をどの様に生かしていくかを考える時代になると思います。それだけビジネスを取り巻く環境は目まぐるしく早くなっており、その時々に必要とされ得る人財が変化して行くことを考えますと、就社型の雇用関係は時代に合わなくなってくるでしょう。


ANAHDは現在、グループ従業員を対象に語学や資格取得自己啓発プログラムを設けるに留まっているそうです。一定程度の経験を積んだ中高年は若い世代に比べると、再教育を受けることに抵抗を感じる人もいると言われています。個人のキャリア形成のニーズに合わせた支援を会社が行うことを通して、継続的な学びを促すことの必要性も感じとるべきです。


新型コロナウイルスの影響で売上が消失した航空業界ですが、その間に事業多角化や職種転換など制度改革が進んでおり、年代を問わず自らのライフデザインに従って、スキルを生かせる様にしようとする考えもあるでしょう。会社組織というものに染まり過ぎてしまうと人間は自らのキャリアプランを描き難くなってしまいます。それを意識することが大切です。


今日もありがとうございます!
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