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三井住友銀行によるベトナム大手銀行への出資!

皆さん、おはようございます!
父の命日の墓参りの帰りに、兄貴たちと昼食をともにしました。自分を棚に上げて兄が今年63歳になることをが少し信じられない感じがしました。そういう自分も、来年には還暦を迎えます。やっとこの歳になって、自分の人生を噛みしめられるようになってきた所です。



三井ファイナンシャルグループ(=FG)は、ベトナム民間銀行2位VPバンクに約2000億円を出資し、持ち分法適用会社にすると発表しています。経済の高成長やデジタル化を背景にアジアの金融サービスが急拡大していることが上げられます。3メガバンク合計の同地域での経常収支は、過去10年間で3倍となっており、成長の果実を取り込む考えです。


VPバンクの第三者割当増資を三井住友FG傘下の三井住友銀行が引き受けます。出資後の持ち分は15%で、事実上の筆頭株主になります。取締役などの人材も派遣する予定です。2021年にVPバンク傘下のノンバンクに49%出資し、2022年にはVPバンクと資本関係を伴なわない業務提携を提携していた経緯があります。今般、出資で関係を深める。


VPバンクの2022年12月期の純利益は前期比55%増の約1千億円と、ベトナム民間銀行で2位の規模になります。総資産は3兆5千億円程度です。貸出金の伸びが大きい他、貸出の利鞘も他の現地銀行と比べて高いそうです。ベトナムは国営銀行の存在感が大きいのですが、民間のVPバンクの事業の自由度の高さが提携先として魅力的だと判断してます。


VPバンクは地場の中堅・中小企業への融資や個人向けローンに強みがあります。ベトナムに進出する海外企業など大手企業向け融資をベトナムで展開する三井住友銀行と連携することで、幅広い顧客を取り込むメリットがあると見られています。ベトナムに進出する三井住友銀行の顧客企業をVPバンクに紹介して、現地企業に繋げるメリットもありそうですね。


三井住友FGは、インドネシアなどアジア各国でデジタル金融を手掛けており、個人向けデジタルサービスノウハウがあるVPバンクとの相乗効果も見込むことも出来ます。今回の三井住友FGによるアジア出資は、同行にとって2021年のインドのノンバンク買収と同規模の大型投資です。三井住友FGは、銀行業はGDPと相関の高いビジネスだとしてます。


国内金融勢には、大手メガバンク3行の他、元長信銀のSBI新生銀行とあおぞら銀行に地方銀行、信用金庫や信用組合に農協などが存在しています。各々同じ金融業でもビジネスモデルが異なりますので、自ずと事業戦略も異なって当たり前です。メガバンクにとって、国内ではもはや本業である融資ビジネスでは稼いでいけないことは暗黙の了解なのでしょう。


高度成長期に日本の経済を支えたメガバンクにとっての活路は、未だ経済成長が著しいアジア圏となることは、自然な流れでしょう。当面の間は、それら地域で地歩を固めて行くことに違和感はないでしょう。主要顧客となるベトナム中堅・中小企業だって、何れは成長し大手企業へと成長するからです。その時に国内で踏んだ轍を踏まない様にして欲しいのです。


金融ビジネスの王道は中小企業に対する事業の目利き力であることを思い出すべきです。これからの時代を生き抜こうとする中小企業は、これまでの時代とは異なり中小企業同士が連携しながらバリューチェーンを築いていくことです。それを中小企業自ら行うには限界がありますので、それをただマッチングとしてではなくアライアンスとして取り組むべきです。


今日もありがとうございます!
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