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そごう・西武百貨店の売却!

皆さん、おはようございます!
先日、久し振りの飛行機による出張があり、神戸空港まで空の旅を楽しんで来ました。コロナ禍が過去の記憶のような機内の混雑ぶりです。地上では生憎の曇り空でしたが、機体の高度を上げ雲を突き抜けるとあたり一面光り輝く雲の絨毯に早変わり見入ってしまいました。



セブン&アイ・ホールディングスが進めている子会社そごう・西武百貨店の売却先について
、ようやく一定の方向性が見えてきたようです。投資ファンドの米フォートレス・インベストメント・グループが優先交渉権を得たことが新聞紙上で報じられていました。買収提示額は2000億円を大きく超えている模様ですが、現在の業績を考えればおんの字でしょう。


西武百貨店といえば、若かりしき頃にセゾングループのディベロッパーで同百貨店の店舗開発に携わっていたこともあり、今もなお当時交流の合った方々が在籍していることから、セブン&アイ・ホールディングスによるそごう・西武百貨店売却の動向について、良い方向に進めばいいと思いつつ、やはりファンドによる買収という結末に心なしか残念に思います。


フォレストは、業績不振が続くそごう・西武百貨店の再建について、家電量販店大手のヨドバシホールディングスと連携に向けた協議も進めていることを明らかにしてます。西武百貨店池袋本店の施設内にヨドバシホールディングスが出店して営業することも検討しているとのことです。それはもう百貨店ではなく何処にもある専門店ビルと変わらないと思います。


単に店舗内に家電量販店を誘致するのみなら、必ずしもファンドの世話にならずとも自助努力によりテナントリーシングを行うことも出来たと思います。それにしても、なぜそんな安易な再建策に甘んじなければならないのか不思議です。郊外出店から始まり都心部への店舗立地を急ぐ家電量販店ですら、EC(=電子商取引)の台頭により安閑としてられません。


フォートレスはソフトバンクグループ傘下の投資ファンドで、不動産会社のレオパレス21や国内ゴルフ場最大手アコーディア・ゴルフ・グループへの投資実績を持つ、どちらかといえば立地産業など不動産を活用した事業の買収と建直しを得意とするファンドだと思います
。きっと今回の買収提示額は、池袋や横浜の店舗の不動産価値に依拠しているのでしょう。


その様に考えれば、今回のフォーレスによるそごう・西武百貨店再建の意図は、如何に店舗不動産の家賃負担力を高めるかに焦点を充てることになり、小売運営事業としての百貨店は家賃負担力が温存されてる三十貨店や二十貨店になっても構わないという思考が働くことになってしまうでしょう。それではファンドとして本来の事業再構築に繋がらなくなります。


百貨店事業といえば、その核となる商品はやはり服飾(=アパレル)だと思います。そのアパレル産業も業界不況に陥っており、ある意味で業界連鎖型の不況に陥っていると考えられます。情報社会の中で、アパレル産業が四季折々新しいモードを展開することが出来なくなっていること、コスト力を追求した生産小売アパレル事業に太刀打ちできなくなってます。


人間が存在する限りアパレルは無くならないのですから、百貨店も服飾関連の業態を新しく構築していく必要があると常々感じています。百貨店がアパレル系スタートアップやデザイナーと連携育成しながらオリジナルブランドを確立することも考えられると思います。それこそそれらと共存共栄するオープンでフラットなプラットフォームを設けるべきでしょう。


今日もありがとうございます!
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