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無形資産経営!

皆さん、おはようございます!
来週に控えた長男の結婚式を延期するとの連絡がありました。本人たちはぎりぎりまで開催の可能性を模索していた様ですが、コロナウイルス禍の影響で列席者の方々に迷惑を掛けてはいけないとの判断です。新婚夫婦にとっての苦渋の選択にエールを送りたいと思います。



21世紀の経営者に求められる資質の一つとして、知的財産権など無形資産を意識した経営が挙げられると思います。それは特許権、商標権、意匠権など法律的に確立された狭義の無形資産だけでなく、人的資源が持つ経験知としての暗黙知をいかに形式知にまで昇華させるか、既存ビジネスモデルを新たなビジネスモデルに転換する広義の無形資産を意味します。


これらの領域は、伝統的な経営学などの教科書では決して教えてくれるものではなく、他人に左右されない経営トップならではの見識が問われるものだと考えます。なにも判断の拠り所なるべき枠組みがない中で、自らの経験知を総動員して自分ならではの見解を持つ必要があります。果たして、その様な見識を持つ経営トップがどのくらい存在しているでしょう。


米アップルも米インテルも1980年代から1990年代にかけて経営危機に直面しています。両社の経営者たちは技術、知財、契約をフル活用してアジア企業と共存共栄の仕組みを編み出し、今日の地位の礎を築いたと言えます。また、それ以降の情報技術(=ICT)の進展により、トップ自らの思考を振り絞り、ビジネスモデルの舵を大きく転換しています。


その結果、企業価値に占める無形資産の割合は2010年以降の主要米企業が8~9割に達するのに対して、日本の企業は約3割に留まっています。日本の上場企業の株価純資産倍率(=PBR)も解散価値とされる1倍前後で推移しており、欧米企業より低く見劣りする状況です。これら企業価値の差は、無形資産の創造や活用の差として表れていると言えます。


日本企業でビジネスモデルを大きく転換している企業は皆無に等しく、戦後、高度経済成長を通じて築き上げてきた旧態依然としたビジネスモデルに未だしがみついたままです。社会の枠組みが大きく変わろうとしている中で、新しいビジネスモデルを創出して行かなければやがてその存続すら危うくなることでしょう。これは経営トップにしか出来ない仕事です。


その時に拠り所となるのが、社会の課題がどこにあるのかを探しあて、その解決の糸口を集め質を高めながら、異質なものを繋ぎ合せながら化学反応を起し、それを具体化して行く思考力でしょう。それは正しくデザイン思考やアート思考であり、共感力が基礎になければ務まりません。五感をフルに活用して自らの経験である暗黙知を形式知まで高めることです。


これまで一般的と考えられてきた原理原則に従い論理的かつ分析的に物事を解決することではなく、自らの経験を拠り所とした直感的かつ身体的な感覚を大切にして前例のない解決方法を描き出していく以外ありません。それは自分自身を強く持っていなければ出来ないことです。何が正解であるかなんて誰にも分からず、走りながら軌道修正をして行くことです。


人的資源のパフォーマンスを高めていくためには、貴重な人財がデザイン思考力やアート思考力を発揮できる様にしていく必要があります。その為にはピラミッド型階層組織から脱してネットワーク型組織に変えていく必要があるでしょう。その暁として無形資産の力が高まることでしょう。既に生産設備を拠り所とする経営手法は過去のものとなりつつあります。


今日もありがとうございます!
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