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これからの企業財務!

皆さん、おはようございます!
プロフェッショナルというと、どの様な人をイメージするでしょう。ある一定の専門領域に長じており、それが知識としてだけではなく身体を通じて経験知として昇華している人でしょう。どの様な投げ掛けに対しても、相手の立場に立って応えを導き出すことが出来ます。



これまでのコーポレートファイナンス(=企業財務)といいますと、その究極的目標は企業の経済的価値を算出することにあったと思います。企業が持つ様々なリスク要因を金融工学上の公式に当て嵌めて数値化することにより、その企業固有のリスク変数として導き出しながら、将来に渡って稼ぎ出すキャッシュフローの不確実性を修正していくことにあります。


企業の経済的価値というものは、その様にして得られた将来のキャッシュフローを資本コストを加味した現時点の貨幣価値として合計したものに過ぎません。そして、最終的に算定された企業の経済的価値を財務諸表の貸借対照表を活用して、様々な資産、負債といった個々の事業資源と照らし合わせながら、総体としての価値の解釈を行っていくことになります。


金融工学に精通していれば、その算出された企業の経済価値の精度に個人差が出るものの、
誰にでもあながち間違っていない回答が得られるものでしょう。しかし、問題の本質は、企業が将来どれだけのキャッシュフローを稼ぎ出すことが出来るのかという推測は、対象となる企業における事業の状況をどれだけ正確に見通すことが出来るのか目利き力が必要です。


また、企業の経済的価値が個々の事業資源の時価を積み上げた総体としての価値になりますが、事業を構成する個々の資源は各々を有機的に組み合わせて一つの生産設備を構成しており、ただ単純に個々の事業資源を足し合わせた結果として得られるものではありません。そこには、企業固有の技術やノウハウといった自己創出した暖簾が含まれることになります。


だから、仮に全く同一の事業資源を活用して事業を営んでも、結果として得られる企業の経済的価値は異なるものであり、よって個々の資産の時価も異なった経済的価値となります。
近年、情報技術の進展により経済のソフト化が著しくなっていますが、その様な時代的背景の中で、企業にっとて固定資産よりソフトウエアの様な無形資産の重要が高まっています。


パナソニックなどは、貸借対照表に記載される生産設備といった固定資産額よりも、のれんやソフトウエアといった無形資産額の方が金額的に大きくなっていると言っています。そうであるなら、もっと無形資産の内容を細かく見て行く必要があると思います。しかし、貸借対照表をはじめとする財務諸表は、2次産業の興隆とともに発達してきた経緯があります。


その様な理由から、400年余りの歴史を持つ現在の財務諸表というものは、利害関係者にとって必要な情報の開示を目的としていながら、今の時代の転換点において非常に旧態依然としており、その内容の見直しが必要なものと受け止めています。無形資産の代表格である技術やノウハウをもっと細目に渡って貸借対照表に明示して行くことが必要なのでしょう。


企業経営において一番大切なのが、そこで働く人財であることは改めて言うに及ばないでしょう。彼らに技術やノウハウが宿ることを忘れてはなりません。これからの企業というものは、人財のソフト力を引き出せるか否かに関わっています。金融工学に留まらず、広く行動科学や人間科学といった人間にまつわる諸領域と横断的に関わらせて行く必要があります。


今日もありがとうございます!
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