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地域発スタートアップ企業!

皆さん、おはようございます!
人間の意識というものは自身で明確に持っている様で、紙にでも書き出し可視化でもしない限り意外と不明瞭なことが多いものです。それが多忙を極める中小企業の経営者とでもなりますと、ほとんどの方が自身の日々の事業活動に自信を持てずにいるというのが実態です。



スタートアップ企業といいますと、先端技術や特異なビジネスモデルでベンチャーキャピタルなどから億単位の資金を集め、株式公開を目指すという煌びやかな事業展開を行っているイメージが拭い去れません。そんな一本調子の起業の仕方に踊らされなくとも、もっと堅実に創業者の理念に裏打ちされ、実直に事業を積み上げていく会社があっても良いでしょう。


事業というものは、社会の変遷から生じてくる矛盾ともいえる課題を事業を通して解決していくものだと思います。その意味では、創業者が生活者の視線を忘れることなく自然体でニーズを汲み上げ、必要な商品を創り出して社会に提供していくことが望ましい姿であると言えるでしょう。その様な好感のあるスタートアップ企業は地方に多いものと受け止めます。


その様な企業の一つ、岡山市のココホレジャパンは、事業を次世代に渡す事業承継支援を手掛けるスタートアップです。地域金融機関やM&A専門業者が費用対効果が見込めず持て余している小規模事業の承継に力を入れています。同社は手掛ける「ニホン継業バンク」で、中小・零細企業の後継者を募集する事業の情報を紹介するサイトの運営を行っています。


同社がユニークなのは、提供する情報として企業の業容のみに留まらず、その企業の歴史や地域との関りを伝える記事も併せて掲載している所にあります。それは、同社の理念が多様な中小企業が醸し出す魅力ある街を残すことにあるからです。多分に事業承継というと対象企業のみに目を奪われがちですが、地域に密着した存在であることを忘れてはなりません。


地域の一市民として事業を営む中小・零細企業は、地域に住まわれる生活者とのコミュニティの中で息づいている訳です。そして、それが街としての歴史的、文化的な背景の一部として息づいていることになります。その様な中小企業なども、経営者の高齢化による引退や迫りくる資本の論理の中で、事業を止めざるを得ない状況でも生かし続ける必要があります。


いまの社会は、資本の論理と経済合理性が相まって規模の経済を追い求め続けることを簡単に肯定してしまう風潮があります。確かにそうした部分も否定できませんが、論語と算盤ではありませんが、その様な風潮を盲目的に追求するかどうかは人間の姿勢や考え方一つで決まるものであり、来るべき個性あふれる多様社会では様々な考えがあっても良いでしょう。


地域における個性豊かなそこに居て心地よい街を形成していけるかどうかは、それに共感する人々の意思次第で形作られていくものでしょう。その意味で、日本の経済を支える全体企業数の99.7%を占める中小企業等の存在というものは、大手企業の様に消費者と乖離した単なる供給者として捉えるのではなく、生産消費者の様に身近な存在であると思います。


ココホレジャパンは、そんな理念と感性を持った企業としてとても共感を覚えます。2020年に創業したばかりで、未だ7つの自治体が利用し10以上の案件を掲載して5件の承継実績を持つに留まっていますが、2025年までに全国1000の自治体に展開し、承継支援の輪を広げて行きたい抱負を持っています。この様な企業が増えていくことを望みます。


今日もありがとうございます!
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