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オリンパスのジョブ型雇用!

皆さん、おはようございます!
働き方の志向にも多様な価値観があって良いと思います。今の社会は押し並べて画一的な型にはめようとしてしまいますが、それは私たちが工業化への道を駆け抜ける時に必要であったことであり、必ずしもこれからの社会で望まれる個性を尊重するものではないでしょう。



オリンパスは2023年4月から国内の一般社員を対象にジョブ(=職務)型の人事制度を導入する方針を明らかにしています。オリンパス単体の6千人弱を対象とし、国内グループ各社社員にも順次対象を広げるそうです。すでに労使間協議を始めており、2022年度初めの妥結を目指しています。これまでの家族主義的な風潮が少しずつ薄らぐことでしょう。


既に2019年度から国内管理職約1800人を対象にジョブ型を導入しており、これを一般社員にも広げるかたちです。ジョブ型は職務の内容を明確に定義した上で、その責任と権限に見合う報酬を与える雇用関係です。これまでのメンバーシップ型であった年功序列を前提とした昇格や報酬とは異なり、社員各人の専門性や職務に対する忠誠心が求められます。


オリンパスは、ジョブ型を先行導入した管理職の仕事上の成果を追い求めるマインドセットが確実に変わり、職務内容が明確になったことで評価にも適正な格差を付けやすくなったことも明らかにしています。全世界に約4500人にる管理職の等級や評価基準を統一することも視野に入れており、国を跨ぐ異動やグローバル基準の評価や人財育成も可能でしょう。


また、新型コロナウイスル禍で進む働き方改革については、目的に応じ在宅と出社を組み合わせるハイブリッド型の働き方を推進することにも触れています。ジョブ型雇用は、自発性と自律性を促す働き方ではあります。仮にある職務に欠員が生じたときに会社側がこれまでのような人事異動によって宛がうことなく、あくまで社内外から公募する必要があります。


社員にとって目指すべき将来ビジョンがあって、それを実現して行くためのキャリアパスの方法としてジョブ型は望ましいあり方だと思います。ただし、これまでメンバーシップ型で働いてきた社員にとって、いきなり将来ビジョンやキャリアパスを考えろと言われても、なかなか出来るものではありません。会社としてもキャリア形成研修などを用意すべきです。


社員が目指すべきキャリアの軌跡を描いて行く過程で、会社に必要なそのキャリアパスが無いこともあり得ます。その場合には、会社の外に目指すべき道を選択して行くことになりますが、いまは未だ転職市場が充分に機能しているとは言えません。多くの会社がジョブ型雇用を採り入れたときに、それに合わせて転職市場も活況を帯びてくるものと考えられます。


会社側の論理からすれば、少子高齢化に向かい生産年齢人口が減少する中で、優秀な人財は社内に繋ぎとめておきたいという考えが働くでしょう。そうであるなら、社外の会社に出向という形をとっても良いと思います。原籍をあくまでいま勤める会社に置きながら、出向、兼業、副業など、様々な働き方が考えられ、社員にとっても視野を広げる好機になります。


一つの会社に勤めていますと、同じ仕事でもその会社独自の慣習に染まってしまいます。一定の職務のプロを目指すなら、その職務の本質を理解し、遣り方はその会社毎の慣習を理解する位の応用力が必要です。そうやって社員自らの専門性に磨きをかけて行くことが大切です。ジョブ型雇用は、独立を目指す方にとっても良い準備期間になるものと考えられます。


今日もありがとうございます!
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