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知財ミックス戦略で稼ぐ中小企業!

皆さん、おはようございます!
知人であるプライベートバンカーと久しぶりにお会いしました。富裕層相手の相談を生業としているせいか、見るからに洗練されていて好感が持てます。私には経験のない縁遠い仕事かもしれません。持てるスキルが異なることは、互いに暗黙のうちに感じ取っていました。



中小企業の間で特許に商標などを組み合わせた「知財ミックス」戦略が広がっています。自社の技術を権利化するだけでなく、商標でブランド化してお客様に売り込む方法です。中小企業は産業構造の転換で脱下請が課題となっています。その様な中で、大手企業を技術で支援するオープンプラットフォームイノベーションの相手として存在感を高めつつある様です。


年間の特許出願件数は直近10年間で約3割、商標出願件数は約9割増えています。政府も中小企業の知財ミックス戦略による特許や商標の活用を後押ししており、特許料などを減免する制度の対象を広げ、創業年を問わず利用できるようにする他、中小企業と大手企業の知財の処遇を巡る契約書のひな型を公開し、中小に不利だった契約の是正を目指しています。


従来の中小企業の知財戦略は特許で自社技術の権利を守る目的が多く、ユニークな技術でも埋もれてしまうことが課題であったと言われています。併せて商標も取得することで、技術のブランド戦略が可能となり、販売促進に生かせるメリットがあります。私の知る中小企業でもグッドデザイン賞受賞を活かしブランド戦略を展開しようとしている企業があります。


中小企業が知財戦略に力を入れる背景に、自動車大手による電気自動車(=EV)シフトなど、産業構造の転換期に差し掛かっていることが挙げられます。大手企業が傘下の下請けに発注する「系列」取引が崩れ始めているからです。いよいよ中小企業も自らの存続のために、積極的に大手企業に頼らず自らの力で生き残っていく道を探り始めていると言えます。


中小企業が生き残っていく為には、技術、ノウハウといった無形の事業資源を大切に磨き上げていくことが不可欠です。彼らにとっては、そこに事業資源を集中させることにより活路を見出している訳です。そこに焦点を充ててブランディングを行い、広く社会に対してプロモーションを図っていくことが、これからの時代の活路を見出していくことに繋がります。


それは、ものづくりにおける技術に目を奪われがちですが、必ずしもそればかりではなくその中小企業が存在する立地、大田区の町工場における仲間回しなどの伝統的な商習慣なども大切なノウハウだと思います。製品というモノに化体して、それを如何に売れるように販促を行っていくかに目を奪われがちですが、中小企業の存在それ自体コンテンツとなります。


大手企業ほど機械化が進みブラックボックス化していますが、人間が生み出す商品がどの様なプロセスを経て創り出されるのか、そこに消費者としての知的好奇心が集まります。作り手の顔が見えるものづくりではありませんが、商品にストーリー性が求められている所以です。大手による工業製品に対して、消費者は知的好奇心を感じなくなっていからでしょう。


その意味では、中小企業そのもの自体の存在がコンテンツになり得る時代が到来していると思います。B2B取引においては特許×商標により売上が高まることを考え、B2C分野として直接エンドユーザーに対してコンテンツを訴求していくことも必要でしょう。その様に考えれば、中小企業そのものが地域における観光資源であり集客装置になり得るでしょう。


今日もありがとうございます!
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