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森林投資会社を買収する投資運用大手!

皆さん、おはようございます!
誰しも自分で事業を営んでみたいと思っているものと思います。一つだけアドバイスを差し上げるとしたら、サラリーマン時代は会社の信用力で行っていたビジネスも、独立すると個人の信用力になってしまいます。この信用力を築くのに3年程度は掛りますが醍醐味です。



世界の大手投資運用会社の間で、ESG(=環境・社会・企業統治)分野に強みを持つ投資会社を買収する動きが広がって来ているです。米JPモルガン・アセット・マネジメントは、森林投資会社の米キャンベル・グローバルを買収。英グレシャムハウスもアイルランドの森林や持続可能なインフラに投資するアッピアンアセットマネジメントを買収してます。


JPモルガン・アセット・マネジメント(=AM)は6月、53億ドル(=約5900億円)の運用資産を持つ森林投資専門の米キャンベル・グローバルを買収すると発表しています。キャンベルは、この分野で30年以上の運用経験があり、森林の購入から適切な維持管理などのノウハウを持っています。日本ではその様な森林投資専門のAMは存在しません。


JPモルガンAMは、株や債券の様な伝統的資産ではない代替(=オルタナティブ)投資を強化しており、不動産や未公開株への投資を手掛けてきましたが、森林投資は初めてのことです。気候変動問題への関心を背景に、年金や保険会社などの機関投資家が二酸化炭素(=CO2)といった温暖化ガスを吸収する資産として森林に着目をし始めているからです。


今回の買収で投資ニーズを取り込むほか、森林の購入から維持管理までのノウハウを吸収する意図です。日本国内の林業では、国からの補助金なしで採算を合わせることは、なかなか難しいと考えられていますが、その様な森林をファンドに組み込み機関投資家から資金を投資して貰うストラクチャーには、少なからずや参考にすべき点があるように思われます。


英市場に上場する代替投資のグレシャムハウスも6月に、アイルランドの運用会社アッピアン・アセット・マネジメントを買収しています。買収では、森林や持続可能なインフラなどに焦点を当てた戦略を強化する狙いを発表しています。これまででしたら投資運用の世界では、少しでもリターンの確実性の高いファンド投資があたり前の世界であったと思います。


株や債券といった無機質な投資によるマネーゲームが拭い去れない金融の世界でしたが、ここに来てその潮目が少しずつ変わってきたと言えるでしょう。それはマネーをただ単に自己の利益追求のためだけでなく、もっと社会的な課題を解決する為に有効に遣っていかなければならないとする視点を持ち始めていることです。ESG投資も本格的になっています。


英HSBCアセットマネジメントはESG分析に強みを持つコンサルティング会社に資本参画し、独立系のESG投資専門会社の立ち上げを支援すると発表しています。世界のESG分野の投資マネーは2018年に約31兆ドルだったのですが、ドイツ銀行は2030年までに130兆ドルとなり、全運用資産の95%までを占める様になると予想しています。


運用資金の出し手から資産運用会社が選ばれるには、ESG関連商品の充実が欠かせなくなっています。特に森林や再生可能エネルギーなどは運用ノウハウが必要で、専門会社の買収が有力な選択肢となっている様です。日本でも、海外で森林への投資運用実績のあるAMを買収することにより、国内の森林をファンドに組み入れるノウハウを蓄積すべきでしょう。


今日もありがとうございます!
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