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リエゾンシニア!

皆さん、おはようございます!
きっとサラリーマン生活を続けていたら、職務としてのCFOの道を極め続けていたと思います。もちろん、今もその時に身に付けた知見が消え失せている訳ではありませんが、それよりも過渡期を迎え混迷深まる社会をより良い方向に導くことが大切だと考えています。



70歳までの就業機会の確保が企業に求められる時代になって、シニア人財の生産性向上が企業にとって喫緊の課題となっています。多くの大手企業の人事部担当者や中高年人財が考える、シニアが必要不可欠な人財として頼りにされている姿に、ある共通項を見出すことができるそうです。それが「リエゾン(=仏語で連絡、連携、橋渡し)シニア」だそうです。


大規模災害の発生時に、役所と災害現場をつなぐ役割を果たす「連絡員」というような意味を含んでいます。企業においてシニア層に期待される役割として、本来なら分離しがちなファクター(=要素)や機能をつなぐリエゾンの姿が浮かび上がって来ます。時代の転換点を迎え、縦割り型自前主義を重んじてた企業がつながりを求め始めていることと一致します。


長年勤めた大企業を離れ、農村部の特産品と都市部の消費者をつなぐ活動をしたり、地域おこし協力隊に参加したりするシニア人財は、農家から頼られる存在でもあります。人材サービス業界でも、定年後の中高年と人財を求めるスタートアップ企業の間を仲介するのは、シニアの内面を十二分に理解しているシニア人財であるケースが多いという話しだそうです。


企業でも自社内のリエゾンシニアに熱い視線を送るケースが増えて来ているそうです。競争力の源泉である独自技術の若年層への伝承であったり、過去の危機管理に関する対応経験から高いリスク予見力で後輩を指導したり、様々な社内での事業運営の局面でシニア人財が重宝されている様です。脈々とそびえ立つ社内縦割り構造を凌駕することが期待されます。


先端情報技術企業ですら、顧客企業の業務フローに精通したシニア社員抜きには顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(=DX)は進まないと言われています。もっと視野を広げ、来るべき社会のあるべき姿をイメージしても、オープンプラットフォームの名の下で社内の各部門、社外の企業同士が連携しあうことにより創発につなげることが望まれます。


リエゾンシニアは、長年の職業経験で培われた異質な人とのコミュニケーション、人徳・品格、他者への貢献意識などの素地を備えているものと考えられます。彼らを社会全体で有効活用することで、企業活力を呼び戻すだけでなく、社会の課題の解決にもつなげていくことが期待されるでしょう。但し、一定のリカレント教育を施すことも不可欠かもしれません。


それは、日本型雇用慣行の弊害ともいうべき、生涯同じ会社で職業人生を全うしているために起こる、会社の看板を背負っていることが自分自身の信用力だと履き違えてしまっていることと、そうは言いましても会社から宛がわれた仕事をこなすことに慣れてしまい、自律的に行動できる人財が少なくないなかで社会の課題を見出し解決することが可能でしょうか。


それを解決する為には、折角、リエゾンシニアという資源を社会という枠組みの中で活かしていくべきであり、彼らが勤務してきた同質性の高い企業の中のみで活用することに留まらせない方が良いと思います。また、リエゾンシニアが異なる文化で活躍するには、一旦、自らが経験してきた知見を棚卸しし、それを客観的に俯瞰するというプロセスも必要です。


今日もありがとうございます!
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