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コアコンピタンス!

皆さん、おはようございます!
最近、週末に時間があるとオシャレなカフェを探しては訪れています。この様なご時世ですが、新しいカフェが増えており、ちょっとした憩いの場として楽しませてくれます。駅チカのカフェよりも、少しばかりアクセスの大変な住宅街にあるカフェにとくに魅かれます。



いまは一時期ほど使用されなくなっている「コアコンピタンス」という言葉ですが、ある企業の活動分野において「競合他社を圧倒的に上まわるレベルの能力」、「競合他社に真似できない核となる能力」の事を指します。ひと言でいい表わすなら「得意分野」のことです。
最近では「ケイパビリティ」という類似した言葉を使うことの方が多いのかもしれません。


企業の競争力の源泉であるコアコンピタンスの本質を突き詰めますと、その企業が将来に渡って存続し得るのかどうかが見て取れます。例え成長過程において強いコアコンピタンスを持っていたとしても、企業の長いライフサイクルにおいてそれが薄れてしまうこともあり得ますが、やはり拠り所となるコアコンピタンスを見失わず磨き続けることが必要でしょう。


最近でこそ銀行は、フィンテック(=ファイナンスとテクノロジーの融合)に力を注いていますが、銀行が持つ本来のコアコンピタンスは融資の際の事業の「目利き力」であった筈です。ところが政策的な低金利環境の中で経済合理性を追求するがあまり、バンカーの目利き力が明らかに弱くなってしまっています。フィンテックに現を抜かす場合でないでしょう。


それは銀行という事業のリスクをヘッジするものであり、それが出来るからこそプロとしての増分利益を享受することができる訳であり、そのコアコンピタンスを磨き続けなければ存続する意義が失われてしまいます。フィンテックの事業領域であるテクノロジーというものは必ずしも銀行の得意分野ではなく、寧ろ異業種企業の方が長けていると言えるでしょう。


事業としての銀行の本分はファイナンス=事業の目利き力であるので、それを研ぎ澄まし派生させた所に次なる活路が見出せるのではないでしょうか。その事業の目利き力をテクノロジーと融合させるのであれば面白いのかもしれませんが、事業の目利き力は標準化させ機械に代替させる類のものではなく、バンカー個々人の経験知に宿るものではないでしょうか。


機械に代替させることが難しいからこそ、それが銀行にとって唯一のコアコンピタンスなんだと思います。人間に宿る経験知を組織集団として昇華させるところに、他者を寄せ付けない強みになるのでしょう。商社であれば情報力、誰よりも抜きんでて情報を掴んで、それをビジネスに活かすところに商機があるのだと思います。それが商社としての原点でしょう。


情報化社会において、誰しもが平等に情報を得られる時代においては、商社マンの情報開発力がコアコンピタンスになるのではないでしょうか。最近の商社を見ていますと持てる資金力によって業界再編という投資事業に活路を見出しているようですが、それもここ10年や20年のことであり、彼らが持つ情報力がどの様に活かされてるのか甚だ疑問に思えます。


製造業も本来はものづくりがコアコンピタンスである筈です。何れのメーカーもDXに目を向けていますがIoTに向かうならいざ知らず、必ずしも情報技術にコアコンピタンスを見出している訳ではないと思います。必要なのは人間という個人に宿るコアコンピタンスを磨き続けることでしょう。どれだけその様な人財を呼び込めるかが企業の存続に直結します。


今日もありがとうございます!
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