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大手企業と中小企業!

皆さん、おはようございます!
百聞は一見にしかず。あれやこれやと人から話しを聞き、本を読むことによっていくら知識を蓄えても、それは本質を理解したことにはなりません。やはり大切なのは、自ら身を持って経験してみることだと思います。そこで得た実践知ほど、役に立つものはないでしょう。



大手企業というものは、自ら社会に提供する商品について一定の市場を占有しており、既に取引先との堅固な関係を築いているので、営業をする際にも安定収益基盤の上で取引先とのリレーションを深めたり、新規取引先を開拓するなど、比較的安定的に事業活動を営めるものだと思います。それは事業を機能的に仕組化した為に得られる安定なのかもしれません。


これに対し、中小企業の多くは、大手企業の傘下に入り継続的に一定の仕事を請負うか、限られたニッチなマーケットに対し自社の商品を提供している為に、絶えず市場のご機嫌を窺いながら日々の売上を確保して行かなければならないジレンマがあると思います。確固たる技術に裏付けられた商品でありながらも、仕組化されていない脆弱さがあるのも事実です。


大手企業であっても、元を正せば中小企業の経験を通じ試行錯誤を繰り返しながら、システマチックな事業形態を確立するに至っている訳ですが、大手企業には大手企業ならではのジレンマがあるのも事実です。時代の変革期において、分業制により専門分化し標準化された歯車を寄せ集めた肥大化組織の方向転換することは、そんなに容易いことではありません。


既存の収益を確保することを前提にデザインされた組織の塊をイノベーションといって改編することは、既存事業を安定的に継続して行く為に支障を来すことも考えられます。また既存事業を生かしながら新たな事業を立ち上げていこうにも、既存事業を運営していくことに慣れ切った組織体の中に融和させながら新規事業を立ち上げていくことは難しいでしょう。


その意味では、M&Aを活用して、事業の塊ごとに大鉈を振って切り売りし事業再編を図っていくことは、分かり易いと思います。最近、日立製作所がノンコア事業を大胆な売却を進め、コア事業のDX(=デジタルトランスフォーメーション)を進めるべく米IT企業を買収するという話しは理に叶っていますが、問題はそれら事業を融合できるかだと思います。


その点、中小企業は元々組織立っていないことから時代の変化に対し小回りが利きやすいと考えられます。しかし、中小企業には中小企業の悩みがあり、事業構造を大きく転換していく為には、既存の事業に費やしていた労力を新たな事業に振り分けていく必要があります。そんなことをしては日々の売上が減少してしまいたちまち資金繰りに詰まってしまいます。


財務的に資金余力があれば別ですが、その様な中小企業は稀有な存在でしょう。中小企業の変革を促すためには、自分たちが将来的にありたい姿を明確にし、少しでも既存事業の効率を高めて生まれる労働力余剰を新しい事業に振り向けるか、既存事業の労働時間を終えた後に無理を強いて新しい事業に取り掛かっていくエネルギーが必要だと考えざるを得ません。


大手企業には大手企業の悩みが、そして中小企業には中小企業の悩みがあります。時代の変革期を迎えるにあたって、どうやってそれら課題をブレークスルーしていくかは、そこで働く上層部から末端に至るまでがまずは目標を共有することが必要でしょう。その上でそこで働く個々人一人ひとりが地道に行動していく弛まない努力を惜しまないことだと思います。


今日もありがとうございます!
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