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あたり前にやる勇気!

皆さん、おはようございます!
3月もあっという間に過ぎ去り4月になりました。もう、いつの間にか冬の凍てつく寒さも彼方となり、穏やかな気候となっています。いま、この時を大切に、自分がその時々に感じ取る思いに耳を傾けながら、内面のエネルギーを正しい方向に向けて行きたいと思います。



様々な中小個人事業者と接していますと、経営者の人となり、なぜその事業が上手く行き、逆に上手く行かないかが見えてくるものです。それはあたり前のことをあたり前にやっているかに尽きると思います。人間には、全ての事にオールマイティに出来る人は珍しく、誰しも得手、不得手があるものです。その不得手な事でも真摯に向き合っていくことでしょう。


お客様に住宅設備の販売、施工、メンテナンス事業を営んでいる個人事業者がいます。元々
10年余り前に企業内ベンチャー事業として創業した経緯があります。それまで、その企業のトップ営業マンだったのですが、社会貢献事業を立ち上げたいという会社の方針に従って創業されていますが、きっと業績が思う様に上がらず社内で紆余曲折があったのでしょう。


創業4年目にして一介のサラリーマンがその事業を担ぎ出し、個人事業者として事業を再スタートしてきた経緯があります。当然に創業当事者からみますと、事業を発案し打ち込んできた訳ですから、大手企業独特のドライな事業管理手法に馴染む訳がなく、会社との間で軋轢があった上で、思い余って勢いでスピンアウトしたのではないかという推測が立ちます。


それだけその創業者には、自分が作った事業に対する熱い思いとエネルギーがあったものと思います。独立後の事業の方も、自分自身が生活していける程の利益を享受することができ順風満帆な滑り出しであったのではないかと思います。ところが、この創業者が還暦を前にして事業を売却したいということで、色々とご相談があっていまに至った経緯があります。


当然に事業売却に先立ち、財務内容を初めとする定量的、定性的な情報を開示して頂き、事業内容を精査することになります。個人事業者というものは、お金一つとってみましても往々にして個人と事業の境目がなくなってしまうものですが、この創業者もご多分にもれず資金の流れが不明朗であるばかりか、跡付けて決算書を作成しているというありさまです。


そればかりか、取引先との契約書が整備されていない等、事業管理が全くない状況です。もともと、管理に苦手意識を持っている方ですが、自分の事業が儲かっているのか、否かが全く分からない状況の中で、よくも10年間も事業を続けてきたものだと感心させられます。営業マンとしては優秀な方なのですが、それが仇となって管理がお座なりとなっています。


むしろ管理業務がトラウマとなって、それを遠ざけているようにさえ見えてしまいます。お客様に対する愛想は非常に良いのですが、取引先業者に対しては約束事を守らず、直ぐに反故にするなど、その評判の悪さが巷でも有名になっています。事業というものは、それを取り巻く利害関係者に対する信用力が何にも増して大切であることを忘れてはなりません。


この創業者の良い所を見出し、それを引き出し実力を発揮できる環境を整えてあげれば、やがて事業は改めて成長軌道に乗ることでしょう。人間には天分があり、やはり誰にしても経営が出来る訳ではありません。それを一番よく知っているのは本人であり、その内なる声に素直に耳を傾けることが大切です。そこにエネルギーを注ぐことが幸せに繋がるでしょう。


今日もありがとうございます!
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