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米セラシオが日本へ進出!

皆さん、おはようございます!
先日「おじさんLCC」という、大凡50歳以上のおじさん達が集まるオンラインコミュニティに参加させて頂きました。定年を目の前に控えたおじさん達が、より良く生き抜いていくことを目的とした活動です。人生の目標を設定し、明言することの大切さを実感します。



米セラシオについては、ちょうど1月位前にブログで取り上げさせて頂いたばかりですが、その米セラシオが早くも日本へ進出して来るようです。米アマゾン・ドット・コムに出店する中小企業を買収し成長させる米新興企業セラシオが、このほど日本法人を設立したそうです。当面の買収金額として約270億円を用意し、今秋にも事業を始める計画にあります。


アマゾンジャパンのほか楽天やヤフージャパン等で商品を販売する企業も買収対象とし、幅広い消費者の取り込みを狙っています。ネット通販へ出店する企業の資本力が乏しいものの有力な商品や将来性のある企業を買収し、商品開発や販促、アマゾン側との折衝を総合的に支援することを通して、成長を加速させる予定です。まるでバイアウトファンドの様です。


米本社と同様に約500項目の基準をもとに買収先を迅速に査定し、短期間での事業買収と効率運用を目指します。買収先の日本企業の商品を日本国内で販売するだけでなく、セラシオが販路を持つ海外での販売や、海外商品の日本での販売も検討しています。当面はペット用品やアウトドア用品など雑貨品分野に注力し、順次商品枠を広げていく構想を持ちます。


米セラシオによる100%出資で既にセラシオ合同会社を設立しており、元米マッキンゼーの投資部門に在籍した二宮一央氏が代表を務めます。米国ではアマゾンへの出品事業者が主な買収対象企業となりますが、日本では楽天やヤフージャパンなど他のEC(電子商取引)大手への出店企業も対象に加えているところに、セラシオ合同会社の特徴が見出せます。


何れは米セラシオの様な事業を営む企業が出現すると思っていましたが、事のほか早い日本への進出に思わず身構えてしまいます。これらECへの出店企業の多くは、卸売り会社として国内外から面白い商品を見出して販売する企業群と、国内でメーカーポジションをとる会社が新たなチャネルとしてEC販売する中小規模の企業群に大きく二分されると思います。


セラシオが買収対象とする企業は、有力な商品を持つにも拘わらず資本力が乏しく伸び悩んでいる所が多いと思います。それらの企業を単に買収するだけでは投資対効果という観点で採算ラインに乗せることが難しいことから、新たな商品を開発し、それらの販売促進を強化することにより、売上を逓増的に増やしていこうというビジネスモデルだと考えられます。


セラシオが持つファイナンス力とマーケッティング力という資源を軸にした分かり易い事業展開だと思います。果たして同社が順風満帆に成長し続けて行けるのかについては疑問が残ります。確かに強いマーケティング力とファイナンス力を後ろ支えとするのは良いのですがそれは卸売り企業としてのものでありメーカーポジションにまで為し得るのかは別物です。


中小企業を買収した後も、持続的に成長をし続けていく為には、規模の経済を追い求め各商品をスケールアップさせていかなければなりません。しかし、スケールアップさせていくには、商品が細か過ぎますのでそのマネジメントコストが無視できないと思います。それ以前に、セラシオのミッションやビジョンが社会に受け止められるのかという疑問も残ります。


今日もありがとうございます!
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