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同質組織からの脱却!

皆さん、おはようございます!
今日はもう木曜日。週末が近づいてきて、気持ちがホッとするタイミングでもあります。毎週火曜日は市ヶ谷にある事務所に一日中居るせいか、火曜日が過ぎれば直ぐに木、金曜日になる一週間を繰り返しています。水曜日には仕事の成果を出さないと一週間が台無しです。



21世紀に入り、早くも20年余りが経過しています。その間、新世紀に対する期待とは裏腹に気候変動の猛威に晒され、社会分断、格差拡大、感染症パンデミックなど、私たちは深刻な危機に直面するに至っており、資本主義や民主主義への信認が揺らいできていると思います。20世紀に築き上げてきた理想社会の枠組みに赤信号が灯り始めているのでしょう。


20世紀が技術革新で貧困から解放された輝かしい世紀であったのに対し、21世紀は前世紀が惹き起した社会システムの歪みによる課題が重くのしかかり人類の持続性が問われています。サステナビリティー(=持続可能な)社会の再構築が必要です。これら社会活動の運営を担っている企業が新たな大局観を持って存在意義を再定義することが望まれています。


日経平均株価は30年ぶりに高値水準を回復したものの、世界の時価総額上位100社に日本の企業は2社しか登場しておらず、国際競争から脱落しつつある状況です。スイスのビジネススクールIMDによる世界競争力ランキングでも日本は34位と急低下しています。起業家精神、効率性、生産性で劣後し、1人辺りGDPは今やシンガポール、香港より低い。


こうした現状からどう脱却するか、政府内でも「企業組織の変革に関する研究会」で検討が進められているようです。それによれば、いまの組織はリーダーの高齢化、同質化、異論を排する事なかれ主義が蔓延していることが指摘されています。この構造は企業組織のみならず、行政組織、大学組織など多くの組織で同じことが起きているものと受け止めています。


財界リーダーのほぼ全員が65歳以上の男性、同じような学歴で、一つの組織しか経験がない同質集団ということが出来るでしょう。時代の変化とともに変わり行くことが必要な組織集団が成熟化してしまい、その硬直化した枠組みの中で当りさわりなく組織を廻す状況に至ってしまっていると思います。自ら築き上げた高くそびえ立つ組織の壁に阻まれています。


組織の壁は、一重に人間の心の中に築き上げられている心理的なものであり、人間が同質化した組織の中に心地よさを感じ、そこに安住しているからだと思います。最近、同年代が大手企業の社長に就任する記事をよく目にしますが、有名大学を卒業し、新卒一括採用で入社し、年功序列で同質性高い組織しか経験がないのに変革を巻き起こせるのか甚だ疑問です。


組織内の業績評価基準に従って点数を稼いできた要領の良い優秀な人物には、いきなり社会との関係から組織のあるべき姿を再定義し、10年先、20年先のビジョンを描いていくことは到底出来るとは考えられません。それが出来てはじめて、その組織で仕事をする社員が自らの人生における志と重ね合わせ、将来の進んで行くべき道を自律的に定めるものです。


その意味では、現在のあらゆる組織というものは負のスパイラルに陥ってしまっており、それを変えていく人財が育っていないということが出来ます。売上を高めたり、利益を増やしたりする目先の課題解決テクニックに長けた人材を多く輩出していても、社会との関係の中から、どう課題を解決していく存在になるのかを描いていく哲学が欠けていると思います。


今日もありがとうございます!
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