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ストックビジネスとフロービジネス!

皆さん、おはようございます!
寿司の京樽は吉野家の子会社だったんですね。スシローが京樽を買収することになり初めて知りました。コロナ禍の影響により売上が低迷する外食業界の中で、資金残高を積み上げておきたい吉野家とテークアウト機能を強化したいスシローの思惑が一致をみた格好ですね。



情報化社会の進展によりサブスプリクション型ビジネスに注目が集まっています。サブスプリクションとは、一定額の料金を支払うことで一定期間サービスを受けることができるサービスを指します。例えば、Amazonのプライムビデオと言えば直ぐに思いつくと思います。プライム会員になれば、定額で利用し放題であり、いつでも解約することが出来ます。


もともと、このサブスプリクション型ビジネスは、ITソフトウエア等について利用する都度、購入する形態をとっていたものが、クラウド(=インターネットなどのコンピュータネットワークを経由して、アプリケーションをサービスの形で提供する利用形態)技術の進展により、継続的に利用する形態へとビジネスモデルが進化したものと言うことが出来ます。


商品を提供する事業者側からみても、都度、商品を販売する労力をかけることなく、継続的に安定した収益を享受することが出来るメリットがあります。その意味では、従来からビジネスモデルとして定義づけられてきた、ストックビジネスとフロービジネスに当て嵌めて捉えると分かり易いのでしょう。ストックビジネスとフロービジネスの違いとは何でしょう。


フロービジネスは、常に新しい取引によって収益を得るというタイプのビジネスモデルのことです。一方、ストックビジネスは基本的に顧客との契約や継続会員から事業が成り立っている為、新規の取引はそれほど多くありません。しかし、事業の安定性という面から捉えますと、ストックビジネスの方がフロービジネスの様に売上の波を受けることがありません。


このストックビジネスとフロービジネスの代表例として、同じ金融業に属する銀行と証券を上げることが出来ると思います。銀行の主な収益源は貸付利息になりますが、一度、お客様に融資を行いますと一定期間継続して利息を受け取ることが出来ます。これに対して証券会社は、株式の売買手数料が収益源となりますので、絶えず売買が為される必要があります。


このビジネスモデルの違いは、企業文化の違いとして現れてきます。銀行は貸付金という資産運用によって収益を上げますので、その資産が毀損することがないよう慎重に管理しますし、金利が少し変動しただけでも収益が大きく変わりますので、自ずとそこでの仕事は緻密にならざるを得ません。これに対し、証券は株式の売買件数と金額により維持しています。


結果、収益という帳尻を合わせる為に、常に新しい取り引きを追い求め続ける荒っぽい仕事にならざるを得ません。このことは、犬猿の仲と言われるディベロッパー(=総合不動産会社)とゼネコン(=総合建設会社)においても見て取ることが出来ます。ディベロッパーは不動産という資産を運用して収益を稼ぐ主にストックビジネスを事業の基本としています。


同じ不動産でも建物を扱うゼネコンは、請負工事により建物を建設しては引渡すという意味では完全なるフロービジネスということが出来ます。このディベロッパーとゼネコンという関係においては、前者が顧客となり後者が商品提供者となりますので、ストックビジネス側からみれば、少しでも建築費を安くしたいという力学が働く所が相容れない理由でしょう。


今日もありがとうございます!
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