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クラフトウイスキー!

皆さん、おはようございます!
最近のクラウドファンディング(=CF)を見ていますと、大手運営事業者が株式公開している為、出品数ばかりを追い求め過ぎているように見受けます。そのせいか、出品する商品の目新しさが損なわれ、CF本来の製作者の商品に込めた思いが伝わり難くなっています。



小規模メーカーによるクラフトウイスキーが世界で急増しているという話しを聞きます。ウイスキー名産地、英スコットランドでは蒸留所が2000年対比で4割も増加し134ヶ所にまでなっているそうです。日本でも直近6年で4倍の34ヶ所にまで増えています。クラフトビールと同様、大手の商品に飽き足らず、個性を求める消費者が浮き彫りになります。


ブームの火付け役である米国では、2019年に蒸留所が1836ヶ所と2010年の9倍にも達しているそうです。世界で注目されているスコットランド北部で設立されたグレンウィビズ蒸留所は、地元住民たちが100年前に閉鎖された蒸留所をクラウドファンディングで約5億円出資を募り再興を果たしています。今年の12月に商品を初出荷する予定です。


日本勢の筆頭が「イチローズモルト」のブランド名を持つベンチャーウイスキー(=埼玉県秩父市)であり、瓶にトランプカードをデザインした54本セットは、2019年に香港のオークションで1億円で落札されたといいますから驚きます。2019年秋に第2蒸留所を稼働させ2020年3月期は約40万本を出荷、毎年2割生産量を増やす勢いだそうです。


富山県砺波市にある若鶴酒造が手掛ける三郎丸蒸留所は、世界初という鋳造蒸留器を2019年に稼働させているそうです。通常の蒸留機は銅100%ですが、錫を約8%配合することにより酒の味をまろやかにすることに成功しています。かつて評価の高かったメルシャン軽井沢蒸留所から蒸留器を引き取ったガイアフローでは国産大麦麦芽を多く使用してます。


日本もクラフトウイスキーの一大産地として独自に進化しているようです。日本産の木材「ミズナラ」を樽に使って独特な香りを出すなど、各蒸留所は特徴づけに工夫を凝らしているようです。先端技術に裏付けられた規格標準化された商品と異なり、ビールやウイスキーといった嗜好品は、独自の個性を打ち出しやすく消費者に受け止められやすいのでしょう。


「クラフト」には職人による小規模生産という意味が込められています。苦みや果物などのフレバ―を工夫したクラフトビールは大手企業が提供する商品では満足できない消費者の心をつかみ、いまや米国ビール消費額の25%を占めるに至っています。ビールに劣らぬ多様性を出せるウイスキーも、小さな蒸留所でも樽や貯蔵期間によって個性を付加できます。


消費者がこれらウイスキーやビールといったクラフト商品に関心を持つにいたった背景には大手企業によって大量生産された規格標準化商品に飽き足らなくなっていることにあると思います。いままでは、それしか選択の余地がなかったことから、それを甘んじて受け入れていたからでしょう。本来人間の好みというものは個性豊かで多種多様なものだと思います。


消費者に受け止められる個性豊かな商品を少量でも提供できれば、情報化社会においては事業の規模如何に拘わらず、必ず売れる時代なのでしょう。それはウイスキーやビールといったクラフトに留まらず、あらゆる商品について言えることだと思います。規模の経済を追求してきた大企業神話にとらわれることのない、新たな社会が到来していると受け止めます。


今日もありがとうございます!
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