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しんきん地域創生ネットワーク!

皆さん、おはようございます!
仕事をしていますと様々な方との出会いがあるものです。音楽大学を卒業して知名度を高める為に必死なソプラノ歌手、元大手生保の秘書室長を務められた70才代半ばの現役経営者あり。皆さん、豊かな個性を生かしてビジネスを成功させるべく励んでいらっしゃいます。



全国の信用金庫の系統中央機関である信金中央金庫が、信用金庫を通じて地域の中小企業の販路開拓支援事業を始めるそうです。地元特産品などの付加価値を高めて商談につなげ、地域経済の活性化を図ることが狙いです。この地域企業の販路開拓支援は地域商社事業と位置付けられ、7月に全額出資の地域商社「しんきん地域創生ネットワーク」を設立します。


全国の信用金庫の取引先企業に対し、商品開発、販売促進、そしてバイヤーの紹介までを一貫して支援する他、地方自治体に地域活性化策をアドバイスするコンサルティング事業に取り組む計画です。信金中金としては、大手百貨店やスーパーマーケットとのネットワークを生かし、バイヤーと地域企業の商品共同開発支援にも取り組む考えを持っているそうです。


地方銀行など地域金融機関でも、地元企業の商品・サービスのブランディングや販路拡大の支援を目的とした地域商社の設立が相次いでいます。地域金融機関の間で地域商社の設立がブームになっていますが、地域商社「事業」とはいいましても、どちらかと言うと地域の中小企業を支援するための金融事業にとっての付帯サービス的なイメージが拭い去れません。


商社事業というからには、採算をあわせて事業としての基盤を確立させていく必要があるでしょう。大手百貨店やスーパーマーケットに中小企業の商材を紹介したり、共同で商品開発を行うといいましても、現実にはそれら大手流通業の販売力に足り得る商材を中小企業が安定的に供給できるキャパシティがあるのか、その実現性に甚だ疑問を持たざるを得ません。


また、それら大手流通業と中小企業が共同で商品開発をする場合でも、大手流通業の販路に乗せていく為には、商品を規格標準化させていく必要があり、中小企業が生産する作り手の手作り感あふれる商品の持ち味が失われ、結果的に大手企業との価格競争に陥ってしまうのではないかという懸念もあると思います。なぜか地域商社が色褪せて見えてしまいます。


中小企業というものは、一芸に秀でるではありませんが、いま世の中に広まっている多様な商品を構成している部分的なパーツを繰り返し反復生産したり、クラフトの様な手作りの完成品を少量生産する何れかだと思います。前者であれば、各々の中小企業が持つ技術力を集結して、新たな商品の開発に結び付ける構想力とコーディネート力が不可欠となります。


後者であれば、下手に大手流通業者などの流通に乗せることなく、メディアに乗せながら、直接、消費者に届けることを考えるべきでしょう。その為には、それら個々の中小企業の中に入り込む必要が不可欠です。本来、その役回りを地域商社が担うべきであり、ただ全国の信用金庫から上がって来る情報をマッチングしているだけでは形骸化してしまうでしょう。


本来、地域の中小企業と直接取引のある信用金庫や地方銀行が、お客様とともに事業を創り育てていく立場だと思います。金融行政における、金融機関の兼業の垣根も低くなりつつあります。本業である金融事業にばかり拘っていないで、金融事業と商社事業をミックスしたビジネスモデルに転換しても良いのではないでしょうか。そんな地域金融商社を望みます。


今日もありがとうございます!
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