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ウィーワークの上場検討!

皆さん、おはようございます!
慌ただしい1週間が始まっています。昨日は朝早くから仕事の段取りと、日中なかなか連絡のつかないお客様と早朝の電話会議を行ったりしていました。今週は木曜日が祭日ですので予備日として普段出来ない自分の会社の溜まってしまった事務仕事に充てるつもりです。



米シェアオフィス大手で、ソフトバンクグループ(=SBG)が筆頭株主のウィーワークが再び上場を検討していることが明らかになっています。同社の前回の株式公開手続時には、前CEO(=最高経営責任者)のスキャンダルで、上場にまでは至らなかったと思います。
筆頭株主であるSBG孫正義氏の肝いりの指示が背景にあるのではないかと推測されます。


ウィーワークによる今回の株式上場は、通常の新規株式公開(=IPO)ではなく、すでに上場している特別買収目的会社(=SPAC)との合併を視野に入れているそうです。SPACについては、以前にブログにて記事にさせて頂いておりますが、謂わば事業運営していない事業を買収するための空箱を市場で上場出来てしまうこと自体に疑問を呈しています。



今回のSPACによるウィーワーク買収は、SBGが上場するSPACでなく米ベンチャーキャピタルのボウ・キャピタル・マネジメントが設立したSPACなどとの合併を企図しています。これがもし、SBGのSPACとの合併であるのなら、上場グループ内の関係会社同士の株式の異動による上場であり、常識で考えても裏口入学にしか見えないと思います。


ウィーワークにしてみれば、シェアオフィスを世界中の好立地に急速に展開しており、設備投資が相当に嵩んでいると思われます。その為の資金を金融機関からの借入のみに頼るのは土台無理があり、どうしても株式市場から設備資金を調達する必要があるのでしょう。株式を上場させるということは、資本コストを上回る利益を上げ続けることを意味しています。


ウィーワークのビジネスモデルから見て、その様なことが果たして可能なのでしょうか。確かに、世界的に見てコロナ禍の影響により、在宅勤務やオフィスワークの分散化、もう少し発展的に捉えますと、イノベーションを起す切っ掛けとして様々な業種業態の働き手が集う拠点としてのシェアオフィスは、今後も需要が継続的に拡大していくことが見込まれます。


しかし、それは多拠点展開することによる売上成長であり、単に既存シェアオフィスにのみ焦点を当てれば、会員に場所貸しをしているだけではキャパシティに限りがある為、成長が鈍化することは避けて通れないでしょう。既存シェアオフィス単体の売上利益を増やし続ける為には、何か新しいビジネスを創出することによる手数料収入を増やす必要があります。


所詮は、チェーンストアオペレーションであり、スパーマーケットやコンビニエンスストアまで市場が飽和してしまったことと同じ道を辿るものと思います。そのせいか、今回のウィーワークのSPACを活用した上場の選択肢とは別に、非上場のままで出資を受け入れるなど複数の資金調達手段を検討しています。テクニックに走らず基本に忠実にあるべきです。


今日もありがとうございます!
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