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私にとってのM&A!

皆さん、おはようございます!
日々の行動の中で、基本に立ち戻ることの大切さを再認識することがあります。財務諸表を見ていて、なかなかその企業のイメージが湧かない時などは、会計業務の基本である仕訳を切ることにしています。そうすると、その企業の日々の活動が手をとる様に見えてきます。



私自身の仕事の拠り所を振り返りますと、今から遡ること20年程前、40才代に大手化学メーカーに勤めていた時に、自分なりの仕事の型(=あり方)を確立していたように思います。多くのプロパー社員がいらっしゃる中で、40才を前にして突如として落下傘の如く、中途入社で経営企画室に配属となり、きっと周囲の方々も心穏やかでなかったと思います。


ミッションとして、バブル経済崩壊で傷んでしまった株価を高めること、そして当時はまだ珍しかったM&Aを事業戦略として採り入れ会社のノウハウとして根付かせることがありました。よくぞそんな大役を臆することなく引き受け、俗にいう大手企業に飛び込んで行ったものと思います。いま思えば若気の至りでしょうか、その時の経験が今でも生きています。


一つの企業文化に染まった同質性の強い会社にとってみましても、よそ者を採用することによって異質なものと混じり合わせることによって、プロパー社員に刺激を与えたいという狙いもあったものと思います。ただ、仕事に関しましては、初期の目標を達成し、M&Aを活用しながら株価を改善し、当初300円程度であった株価を900円にまで高めています。


入社後に最初に手を付けましたのは、中期3ヶ年経営戦略の策定において、資本コスト概念を採り入れ、経営幹部に理解をして頂いたことです。その上で、全ての事業について、この資本コスト概念と成長可能性を基軸にポートフォリオにプロットして、売却する事業と成長させる為に買収拡大する事業を明確にし、目標とする想定株価を明示したことにあります。


そして実際にM&Aに着手する訳ですが、経営戦略部所管事業については自らM&Aの実行にあたり、また全社的なM&A案件については統括責任者として、いわば対外的な窓口を司りながら社内コンサルとして事業部と一緒になって、そのノウハウを伝授しながらM&Aを推進してきています。私にとっても、数多くのM&Aを量産?した時期でもありました。


M&Aは、広い意味でのファイナンス(=広い意味での財務)と事業開発の中間に位置するものと捉えることが出来ると思います。取り扱う客体としての事業を理解する手段として、またその狙いが事業の経済価値を高めることにあることからファイナンスとは切っても切れませんし、事業を組み立て創っていくという視点からは事業開発という素養が不可欠です。


その時に欠かせないのが、シナジー効果(=相互補完効果)といわれる1+1を2ではなく3にも、4にもしていく新たなビジネスモデルを創り上げて行く視点です。事業というものは様々な資源が折り重なり、有機的に組み上げられた総体です。M&Aにより事業と事業を統合することは、それら資源を一旦分解して新たなビジネスモデルに組み上げることです。


その意味では、事業を構想する企画力も必要だと考えます。そんな視点を持ち得たのは30才代に会社再建業務に携わったからだと思います。大手化学メーカを後にした以降、再び中小企業をお客様とした世界に身を置いていますが、いままで培ってきたノウハウを中小個人事業同士が連携し合いながら、新たな事業を創出する場面で活かしていければと思います。


今日もありがとうございます!
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