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核となるエンジンを持つ!

皆さん、おはようございます!
イノベーションとは、自らとは異なる知見、価値観を持つ者と交流する中から生まれてくるものと思います。そこで気になりますのが、日本の大企業が抱え持つ閉鎖性です。今まで培ってきた良い意味での集団意識が消え失せ、個性的な人財が育たなくなっているようです。



現在の様に、社会のあらゆるニーズに応える多種多様な企業で埋め尽くされた市場環境の中で、新しいビジネスを創り上げて行くことは容易ではないと思います。競合がいないと思われる市場でも、直ぐに競合企業があらわれ真似をされてしまいます。新しく事業を立ち上げるには、少なくとも大手中堅企業が参入することのないニッチな市場が望まれるでしょう。


それから、他の企業が持ちあわせていないオリジナリティ溢れる核となるノウハウを持ち合せていることが大切であることは言うまでもないと思います。それは多分に創業者のスキルやノウハウに依るところが大きいと思いますが、それを小さいながらも企業組織としてのノウハウとして蓄積させながら、業容拡大の機会を窺うことが常套手段なんだと思います。


粗削りながらも、組織化された企業では手の出せない、ヒューマンタッチな個性溢れるノウハウを、事業を営む上で不可欠な核となるエンジンとして大切に育て定着させて行くことが必要です。大手企業などは、自らの技術力を標準化し、組織として大量に商品を供給できる体制を整えている所が強みでありますが、それが足枷となり得ることに留意が必要です。


今年3月に東証マザーズに上場したドラフトという建物の設計・デザインを行っている企業があります。売上規模27億円、純利益1億円強、従業員数140人程度の業容であるそうです。通常、建物の設計・デザインといえば、構造計算までできるゼネコンなどの大手組織事務所とアトリエ系と呼ばれる従業員数人から十数人規模の独立事務所が担っています。


その様な中で、このドラフトは大手組織事務所とアトリエ系でもない中間の立ち位置で株式公開を果たしていますが、なぜ、そらが可能であったのでしょう。アトリエ系は、設計士やデザイナーの個性や表彰の受賞歴などを看板として成り立ち、方や大手企業組織事務所であるゼネコンなどは、その安定した技術力と知名度から、総合力で優位な立場にあります。


オフィス内装は、2000年代まで効率性を重視した間取りやデザインが殆どであり、部署ごとに座席をまとめて配置、管理職が全体を見渡せる位置に座るのが一般的でした。それがスタートアップ企業を中心に働きやすさや、オフィスのデザインに拘る動きが広がってきた変遷があります。そうした市場環境の変化を巧みに捉えてきたのがドラフトの強みです。


デザイナーである山下秦樹代表がドラフトを設立したのが2008年、宇宙航空研究開発機構やサイバーエージェントのオフィス内装のデザイン・設計を手掛けながら業容を拡大してきた経緯があります。一つの確立されたデザイン力を核となるエンジンとしていることが見て取れます。他社が手掛けていないことを手掛け、知名度を高めたことが奏功しています。


ただ、最近ではオフィスのデザイン性は一般化してしまっておりアトリエ系や大手企業組織事務所であっても手掛けている懸念もあります。そんな市場環境に対して、ドラフトは居住スペースのデザイン性優れたリノベーションを広げていく考えの様ですが、もっとデザイン性優れた空間と人間の居住性との関係を科学的に極めて行っても面白いものと思います。


今日もありがとうございます!
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