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物流再編!

皆さん、おはようございます!
リモートワークにより業務に取り組んでいる創業したばかりの会社があります。各々役割が異なるメンバーたちが、それぞれの業務を全うしているのですが、いま会社の置かれた状況についての受け止め方が全く異なります。これでは事業が立ち行かなくなってしまいます。



物流再編とはいいましても、世の中一般で言われているM&Aなどによる合従連衡による業界再編とは少しばかり趣を異にしているようです。コロナ禍による家庭での巣篭もりが鮮明になる中でEC(=電子商取引)が前年比20%超の勢いで伸びており、ドライバーの人手不足を背景に、いかにスピーディーに効率良く家庭に宅配をするかが課題となっています。


消費者の購買意識が大きく変わり、買回り品を店舗に出向くことなく、EC+宅配便で済まそうという合理的な発想の流れは変わらない様に見えます。本来、買い物とは、店舗に出向いて棚に並んでいる自分ならではの商品を発見する楽しみがあったと思います。しかし、いまではその様な目新しい好奇心をそそられる商品が少なくなっていることも一因でしょう。


その様な中で、物流業界で起きていることは、会社、業態、業界といった垣根を越えた再編であり、①効率的で最適な物流網の構築、②自宅までのラストワンマイル構築、③流通業界による物流網の構築を要点として上げることが出来るようです。それを経営統合することなく、各々の企業の弱みを強みで補完する業務提携であるという点が特徴的となっています。


佐川急便は、西濃運輸と宅配貨物や大型貨物で提携関係を深めています。西濃運輸から配送を委託された荷物を佐川急便のシステムで一元管理できるようにし各家庭への再配達の効率を高める他、重量物や大型貨物については佐川急便が西濃運輸への委託を増やしています。宅配に弱い西濃運輸と大型荷物に弱い佐川急便がともに補完し合いながら連携する形です。


楽天と日本郵便は、物流分野で提携することを発表しています。ECサイト「楽天市場」の受注データなどを日本郵便と共有し、受注から直ぐにトラックや人員を手配できる新しい物流プラットフォームを構築、効率的な配送を目指すそうです。人工知能を活用した効率的な配送ルートを示すシステムや配送場所や日時を柔軟に選択できるアプリ開発も検討します。


セブン&アイ・ホールディングスでは、コンビニエンスストアやスーパー、飲食店などグループの商品をまとめて宅配するシステムを構築します。コンビニエンスストアの店舗を軸にグループの配送網を共有し、繁閑に応じて最も効率的な配送網を使えるようになります。店舗とネットの融合を進め、配送拠点から家庭までのラストワンマイルの配達を素早くする。


いままで、何れも各社独自で進めてきた物流網の構築も、更なる効率性を高めて行くためには、一企業独自の垣根を越えて行く必要に迫られていると言えるでしょう。インターネット社会の到来により、その発展に比例し物流量も増えていることが背景として上げられます。
この流れは今後も留まることはなく、社会インフラである物流網の確立が急がれています。


考えてみれば、各社独自に全国網羅する物流網を築き上げるのは無理があり、それも物流業界全体で課題となっている家庭へのラストワンマイルをも含めた木目細かい宅配網までサービスを行き届かせるには、各々の企業が持つ強みを更に強くし、弱みを他社に資源を求め棲み分けをすることが適しているのでしょう。必ずしも経営統合だけが再編ではありません。


今日もありがとうございます!
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