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標準化と個性化の狭間の中で!

皆さん、おはようございます!
歩いていて楽しいと思える街並みは、どこか界隈性のある個性的お店が立ち並んだ場所だと思います。近頃は、同じ看板を纏ってどこでも同じメニューを提供する店舗が、隈なく張り巡らされてしまい残念にすら思えます。ここに現代社会の矛盾が存在しているのでしょう。



現代社会は、規模の経済(=スケールメリット)による効率性を追求した結果として、あらゆる業務、商品を標準化してしまっています。標準化とは、複数の要素間で仕様や構造、形式を同じものに統一することです。業務の場合、作業の効率化を目的として書類の標準化などを行い、商品の場合、生産者、消費者にとってメリットを得るために標準化が行われる。


たとえば、標準化されたパソコンを利用する場合、生産者にとっては仕様に合わせた製品を作り分けるという無駄を省けるなどの利点がある一方、消費者にとっては情報や資源を共有でき、また標準化されたものの操作方法を覚えることで複数の製品に対応できるという利点がある。それは、それで社会にもたらしてきた便益について、疑う余地はないと思います。


中小企業の経営を確立させて行くにおいても、理念やビジョンを明確にした上で、経営の効率性を高めるべく、ビジネスモデルを構築し、現実の事業状況と理想とする事業の乖離をアクションプランとして纏め、業務について一定の標準化による再現性と持続性を持たせるように苦心する過程を踏むことになります。誰しもが通るべきプロセスなのかもしれません。


しかし、そのプロセスを余りに突き付け過ぎてしまいますと、たとえば大手企業などが陥り易い罠として、業務や商品を標準化し過ぎるあまり、その標準化された業務に携わる社員のモチベーションを削いでしまい疎外感すら感じさせてしまったり、大量生産される何の変哲もない商品を手にする消費者に押し付けにも似た飽きられ感を与えてしまうものでしょう。


過度な標準化を推し進めますと、かえって効率性という社会的便益を低減させてしまう矛盾を孕んでいることに留意が必要だと感じます。特に現代社会においては、標準化された商品よりも工芸品やクラフトの様に消費者の感性に訴えかけるものの必要性が高まっており、業務面においても標準化できない個々人の創造力の必要性が認識されるようになっています。


これら新しい胎動を標準化という言葉に対して「個性化」と意味づけることができると思います。人間というものは、本来、個性的な動物であり余りにも標準化されてしまいますと、その持って生まれた個性的な能力を減退させてしまい、モチベーションを低下させてしまうものだと思います。人間とは、理知的なようで実は五感を大切にする動物だといえます。


その意味で、これからの社会は行き過ぎた標準化を是正しつつ、個性化への道を歩んで行かなければならないと思います。そのバランスが難しいと思いますが、標準化すべき部分はAI(=人工知能)などの機械に受け持って貰い、人間はより創造的で感性を発揮できることにシフトしていくことが考えられます。技術の進歩により現実のものとなりつつあります。


むしろ、既に社会がその様に動いているため、人間は個性化への道を歩んでいるのかもしれません。これから中小企業の経営を確立させていく為には、ただ単に大手企業を追従することなく、業務を標準化し効率化させつつも、人間の持ち味を最大限に活かし得る仕組みを描いていく必要があると思います。大手企業より中小企業の方がそれを実現し易いでしょう。


今日もありがとうございます!
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