誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

中小企業診断士というしごと!

皆さん、おはようございます!
久しぶりに東京ミッドタウンに行ってみました。周辺の六本木界隈が地盤沈下する中で、ここは高級ブランドのテナントを集めながらもカジュアルで顧客層も良く、街のシンボリックな場所として異彩を放っています。標準化されたショッピングセンターとは異なります。



最近、中小企業診断士として活躍される方と知り合いになったり、長男が中小企業診断士2次試験の受験をしたこともあり、改めて中小企業診断士とはどの様な存在なのか考えてみる機会がありました。文字通り、中小企業に対して経営診断を行うコンサルタントということになるのですが、弁護士、会計士、税理士などと並ぶ国家試験で難易度も高いようです。


経済産業省が管轄する中小企業支援法に基づく資格であり、その目的は政府および地方自治体が行う経営診断業務を行うものを登録する制度という位置づけになっています。その様な規定を見て合点がいくのは、中小企業診断士の試験科目である中小企業論の内容が、中小企業に対する各種支援制度である補助金などについて網羅的に体系立てられていることです。


中小企業診断士を営む方々のしごとを垣間見ても、行政機関が実施する中小企業に対する各種調査の受託業務であったり、それを活用した中小企業に対する施策の立案であったり補助金申請代行業務などの行政絡みの業務に偏重しており、意外に中小企業に対する経営コンサルティング業務に従事している方々が少ないことが不思議であったことが理解できます。


そんな政策的な業務を司る中小企業診断士ですが、弁護士、会計士、税理士などのように法律で定められた独占業務を持たないことが、いま一つ収入面が安定しない理由ではないかと思います。独占業務とは、例えば身近なところで、税務申告の代行業務は税理士以外が行うことを法律で禁止されているように、その国家資格固有に定められた専任業務を指します。


診断士試験の科目は、経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策という中小企業経営に関わる7科目から構成されており、非常に多岐に渡る印象です。また、中小企業経営に関わる万遍ない出題が多いため、弁護士や会計士試験とは異なりなかなか掴みどころがないようにも思います。


それは会社の「経営」というもの自体が、一つの学説や理論などの枠組みに収まりきれない、人間が司る生きた営みであることから止むを得ないことかもしれません。経営とは、経営を司るひと各々の数ほど遣り方があり、そのどれもに正しい、間違いがあるものではありません。それを中小企業診断士という試験で問うこと自体に限界がありそうだと思います。


コロナ禍により疲弊した中小企業が本格的に顕在化してくるのは来年以降だと思います。その時に政策として様々な施策が打ち出されてくるでしょう。その補助金などの施策を活用するだけでは中小企業の経営は良くならないと思います。もっと、中小企業の経営そのものに向き合い、経営改善を断行し、新たな事業や商品を創出していことが望まれると思います。


中小企業診断士も、ただ資格ホルダーとして甘んずることなく、多くの中小企業の生きた経営に対峙し、その状況に応じた対策に知恵を絞ることが求められています。多岐にわたる知識を知り得ているだけではなく、その中から本当の意味での確固たる強みを打ち立て、中小企業を根本から良くしていくことに貢献していくこと、それが求められていると思います。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する