誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

銀行員専用のSNS!

皆さん、おはようございます!
これからの企業は、規模の大小に拘わらず、ただ商品を販売するだけではなく、一企業市民として消費者(=生活者)とのつながりを大切にして行かなければならないと思います。人人がつながりを持つのは、価値を共有することによる信頼関係がそこにあるからでしょう。



三井住友銀行は、行員専用のSNS(=交流サイト)を立ち上げたそうです。「前例踏襲」や「上意下達」というピラミッド型階層組織が持つ大企業の弊害、特に銀行という減点主義の風土を超え、行員たちは取引先の技術革新に繋がる情報からお気に入りの飲み屋まで、幅広いジャンルの話題を取り上げて硬直しがちな組織の風通しを良くしようという試みです。


同行が10月下旬に立ち上げた社内SNSには全国に約3万人いる行員が参加しており、毎分のように新たなコメントが投稿されています。「エコノミストのメモ帳」「飲み屋の備忘録」など複数のページに思い思いのタイミングで投稿できます。将来のキャリア選択に繋げて貰うため、各々の部署が業務内容や行員を紹介するページも用意されているようです。


7月に約2000人に絞ってSNSサイトを立ち上げたところ、人事部門の想定を大幅に上回る前向きな反応があったことから、今般、全行的な展開に踏み切ったそうです。全行展開した後も、書き込みの数は当初の想定を上回っています。グループの社長や頭取などの役員と若手行員など、現実ではめったに実現しない組み合わせの交流も盛んになっています。


三井住友銀行では、2019年9月から勤務時の服装を自由にしたり、今年の1月からは最短30歳で管理職に就けるような人事制度に改定しており、仕事への自発的な貢献意欲を指す「エンゲージメント」を高める人事戦略上の狙いがあるとのことです。エンゲージメント重視の背景には、優秀な人材をつなぎ留めたいという三井住友銀行の危機感があります。


毎年の退職率は、近年、2%程度に留まっているそうですが、これまでと違い普通に活躍していた人が、突然退職してしまうケースが増えているようです。これは、三井住友銀行に限らず、他の大手企業もみな優秀な人財ほど、会社に愛想をつかせて早々に退職してしまうのは良く聞く話しです。きっと閉塞感漂う企業組織に、やる瀬なさを感じるからでしょう。


企業の資金需要が旺盛だった高度経済成長期は上意下達で、きめられたことを適確にこなす行員が評価されてきたと思います。しかし、現在ではその様な学歴優秀な行員よりも、五感を働かせて自ら業務上の課題を見出し、それを解決して行ける人財が求められています。その為には、単に物事を解決するための知識を持っているだけでなく、審美眼も必要です。


銀行のビジネスモデルが大きな転換を迫られる中、求められる人財像も変化しているといえるでしょう。グループで約10万人の従業員が乗った巨大タンカーがビジョンに向けて一丸となって進むためには、従業員一人一人が自らモチベーションを高めて自律的に行動していくことが不可欠です。その為にはエンゲージメントを高めるだけでは足りないと思います。


行員に対する各論的な施策ばかりではなく、企業自らこれまでのピラミッド型階層組織を改め、フラットな組織へと転換させていく必要があると思います。情報技術は、その為のツールであり、単にSNSで行員が交流するだけが目的ではないはずです。まだ緒についたばかりだと思いますが、それを本格的に業務遂行する為のツールとして活用すべきでしょう。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する