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迷走する小売業!

皆さん、おはようございます!
ここにきて欧米ではコロナウイルス感染症が拡大し、再び外出禁止令など発令されはじめています。秋も深まり、気温が下がり始めたせいでコロナウイルスが猛威をふるい始めているのでしょうか。それに比べ、日本は小康状態を保っている状況ですが、予断を許しません。



人手不足の中でのコロナ禍の影響により、小売業の業績が悪化しているようです。百貨店、専門店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの業態があるなかで、スーパーマーケットだけは生活者の巣篭もり消費によりかろうじて前年並みの売上を維持しているようですが、その他業態は売上減少下のコスト負担増により青色吐息といったところでしょう。


コンビニエンスストア等は、ミニストップをはじめとするコンビニ各社が店舗の無人化に踏み切る動きが出ています。それどころか、スーパーマーケットのカスミや紀ノ国屋までが新業態として無人店舗の出店を急いでいます。労働集約型産業である小売業は、人件費高騰の影響が業績に大きく響いており、それを打開すべく無人化の背中を押しているといえます。


これらコンビニエンスストアやスーパーマーケットは、消費者にとって買回り品といった日日の生活に不可欠な商品を販売していますので、何よりも大切なのは利便性ではないかと思います。扱っている商品は、どの業態内の店舗間でもさして変わらないものですが、自宅から近くに立地しており、買いたい商品が欠品なく置いてあることが必要条件なのでしょう。


それに比べ百貨店や専門店は、そのような日用品とは異なる不要不急の商品を扱っていますので、コロナ禍で消費者の巣篭もりが定着しているなかで、売上の落ち込みが著しくなっています。最近では、同業他者という競合を意識するばかりでなく、アマゾン、楽天といったWeb販売を行っているEC業界との競争にも意識を向けなくてはならなくなっています。


消費者のモノが満たされ飽和している時代において、小売業のどの業態もオーバーストア(=過剰店舗)となっているのではないでしょうか。チェーンストア理論を基に店舗を標準化して多店舗展開を繰り広げてきた小売業ですが、個性の多様化が進む時代において標準化された店舗、商品ばかりを販売していては、さすがに消費者も飽きてしまうものでしょう。


かろうじて日用品を扱うスパーマーケットやコンビニエンスストアは、それを買わなければ生活をして行けなくなってしまいますので、消費者は我慢して利用していますが、内心ではもっと変わり映えのするこころ躍る商品を買いたいというのが本心ではないかと思います。百貨店、専門店に至っては、そんな消費者の心理の影響をまともに受けているのでしょう。


考えてもみれば、いまの流通システムは良い商品を少しでも安く販売するために規模の経済を追求して大量生産することを念頭に置いてきました。しかし、その様な時代も通り過ぎ、消費者はもっと自らの嗜好にあった個性あふれる商品を欲していると考えられます。それは、平易なモノに対する欲求が満たされていることと、情報化社会の到来が上げられます。


消費者は自分が欲しいと思う商品をスマホを片手に簡単に検索し、ネットで買い求めることが出来る社会です。その意味では、いまの小売業界は消費者が本当に欲しいと思う商品を扱っていないということが出来るでしょう。特に高級品を扱う百貨店においては、原価に比べて販売する値段ばかりが高いだけで、その差額が本当にブランドなのか疑わしいものです。


今日もありがとうございます!
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