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デジチタルトランスフォーメーション!

皆さん、おはようございます!
ファクトリーシェアリング。最近では、工場もシェアする時代となっているようです。外食産業では、キッチンシェアリングが現実のものとなりだしています。考えてみれば、
何でも自前主義で設備を抱えることほど無駄なことはありません。共有経済の時代です。



最近、DX(=デジタル(=D)トランスフォーメーション(=X))という文字をよく見かける様になっています。DXの意味を調べてみますと「デジタル技術を浸透させることで、人々の生活をより良いものへと変革すること。既存の価値観や枠組みを根底から覆すような、革新的なイノベーションをもたらすもの。」という説明がなされています。


情報技術(=IT)といいますと、私たちの身の回りでは、最近、コロナ禍による在宅勤務でリモートワークの便利さを実感した方々が多いと思います。ITは、急速に私たちの生活の中に入り込み、いままでの価値観や慣習すら根底から覆すようになっています。会社で仕事をするという慣習から、在宅勤務で仕事をする方が効率的だと感じるように。


このDXですが、メーカーにおけるモノづくりにおいても、様々な変革をもたらしているようです。北九州を拠点とする世界のFA(=ファクトリーオートメーション)市場で4強の一角を成す安川電機は「試作ゼロ」のモノづくり実現に向けて動き出しています。デジタル技術を活用し、需要変動に柔軟に対応できる生産体制の構築に着手しています。


具体的には、過去の失敗で得た教訓など、開発や生産における「暗黙知」を技術者が広く共有できるようにして、2025年までに現場の無駄なすり合わせを不要にして、最終的には開発費を半減する構想の実現に向けて動き出しています。暗黙知とは、人間が経験によって知り得た、言葉や論理的で説明の出来ない個人の内面に固着する知識をいいます。


例えば、ロボットの部品は温度が何度を超えると故障の原因になるのかなど、技術者個人の経験や失敗を通じて得た経験知としての暗黙知の積み重ねがモノづくりには不可欠です。しかし、この暗黙知を暗黙知のまま個人の経験知として眠らせておいては、これからの企業の発展にとって大きな足かせになると、安川電機では受け止めているようです。


この技術者たちが持つ暗黙知を社内で広く共有させて「形式知」とすることによる未来図が試作ゼロの新製品開発や部品開発です。部品ごとの性能や品質に関する注意事項を本社の基幹システム上に集約し、関係者がいつでも見られるようにして、無駄な試作を減らしていくことを狙いとしています。暗黙知の中でも、形式知に近い部分の共有化でしょう。


本来の暗黙知は、個人が持つ経験知について自らも言語化できない、論理的に説明のできないものですから、そう簡単には形式知として表出させ他者と共有することが出来ないものです。むしろ、フランクな状況の中での何気ないコミュニケーションの中で、他者からヒントを得てそれを言語化できたり、その積み重ねにより論理的な説明に至るものです。


ただし、企業に内在するこれら暗黙知の蓄積が企業にとっての差別化要因であり、他社が簡単にコピーできるものではありません。競争力の源泉であるこれら暗黙知をAIによりデジタルトランスフォーメーション化していこうという安川電機の視点は素晴らしいと思います。その為には、暗黙知の形式知化を図りやすい柔軟な組織を整えるべきでしょう。


今日もありがとうございます!
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