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三井住友FGの事業創出支援!

皆さん、おはようございます!
後継者のいない中小企業の廃業が社会問題となっていますが、個別にその状況について着目をしてみますと、仮に後継者がいたとしても株主がオーナー以外に分散しており、事業承継がままならないでいる企業も多い様です。株主構成は政策的に整えておくべきです。



三井住友ファイナンシャルグループ(=三井住友FG)は、大企業とスタートアップ企業を連携させるサービスを提供するCreww(=クルー、東京都目黒区)に約20%、数億円規模の出資をしています。Crewwもいわばスタートアップ企業に該当しますが、大手メガバンクによるフィンテック以外への出資としては、注目に値すると思います。


Crewwは2012年創業した企業であり、オンライン上で大企業とスタートアップ企業をつなぐ「Steams(=スチームス)」と呼ぶサービスを展開しています。約1万社ともいわれる国内のスタートアップ企業のうち、4800社がこのスチームスに登録しており、大企業との間で500を超える共同事業を生み出してきた実績を持っています。


三井住友FGの狙いとしては、大企業であっても社内資源のみで成長を目指すのが難しくなっている中で、新規事業の創出にスタートアップ企業が持つ技術を生かせる環境を整え、取引先の事業拡大を促すことを目的としています。本来、三井住友FG自ら新規事業を創出支援するノウハウを持っていて然るべきですが、それを外部企業に求めた形です。


また、大企業は自前の確立した既存事業の枠組みの中で、その生産性を高めながら成長してきた経験を持ちますが、新たな事業を創出したり、既存事業を変革し新たなビジネスモデルに転換していくことは、ノウハウとして持ち合せておりません。組織だった硬直化組織運営の中で、それをいまから醸成していくには、既に時は遅しという感じでしょう。


それは三井住友FGにも当て嵌まることであり、だからこそCrewwに白羽の矢がたったいうことが出来ます。確かに、大企業としてスタートアップ企業が持つ新たなビジネスの芽を取り込み、新規事業創出の切っ掛けとしていくことは、ある意味、机上の理屈として成り立つ様に見えますが、大企業の論理とスタートアップ企業のそれは異なります。


如何にスタートアップ企業のノウハウを大企業に取り込むかは、結局はそこで働く人々が相互に理解し合い、融合していく努力が必要となります。大企業にとって、スタートアップ企業の形式に捉われない斬新なアイディアや考えをどこまで受容できるかに掛っていると思います。同質性の高い企業文化で働く大企業の社員意識を変える必要があります。


その為にも、大企業の人財流動化を促し、異質なものも受け入れられる企業風土に変えて行く必要があるでしょう。その意味からも、今までの雇用慣行であった労働「時間」を評価するメンバーシップ型雇用形態から、「成果」を評価するジョブ型雇用形態への変更が待たれます。新卒一括採用、終身雇用、年功序列といった制度を排する必要があります。


それは、今までの企業の価値観であった「生産性」という概念を再定義することに他ありません。これからは、新しいものを創りだすアイディアや考えが成果として積極的に評価されていく必要があります。既存事業も続きますが、従来型の業務もより成果を評価する枠組みにしていく必要があるでしょう。新規事業創出は、働き方を変えることからです。


今日もありがとうございます!
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