皆さん、おはようございます！
大手企業といえども、そこで働く個々人の労力に負っていることは、言わずも知れたところだと思います。ところが、大手企業のそれは規模の経済を追求するがゆえ、仕事内容が細分化せざるを得ません。企業全体を俯瞰しようにも、それが出来ない弊害があります。

最近、コワーキングスペースやＤＩＹ工房といった施設へ参りますと、その施設の利用者が思いおもいに生業的にスモール事業を営んだり、モノの製作に勤しんでいる姿を目にします。それで生計を立てているのか副業的に励んでいるのかは分かりませんが、自分の思い通りに事業やモノが形になっていく過程を楽しんでいるようにすら思えてなりません。

企業勤めでは飽き足らない自らの欲求を満たすために、それに傾注しているのでしょう。
人間の遣り甲斐とは、目標に対して自ら試行錯誤しながらそれを完成させていく達成感にあると思います。これに対し、いまの企業は先行きが不透明な中で目標を描き切れず、そこで働く人々は仕事に対する達成感を得ることが出来ないでいるのではないでしょうか。

会社での仕事に遣り甲斐を感じることが出来ず、会社を辞めて自分で事業を起したり、そこまで思い切らなくとも副業制度を利用して視点を変えた仕事を楽しんだり、週末を利用して個人的に副業に勤しんだりと、人それぞれ自分なりの遣り甲斐探しをしているのでしょう。これも物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを求めている一例であると思います。

この様な風潮からも、人々は給料を貰うためだけの仕事に愛想をつかし、自分の遣りたいことを行い始めるようになり、企業も今までのような求心力を維持していくことが困難になっていくことでしょう。なかには壮大なビジョンを描き続ける企業も存在すると思いますが、それは一握りの企業であり、多くの企業はそれが出来ず埋没していくと思います。

コワーキングスペースなどに集まる方々は、ただ単に施設を利用するだけではなく、同じ思いを持った人たちとの交流を求めているという特徴があります。そこでのコミュニティを通して、お互いに切磋琢磨していく中から自らが持つ経験や能力といったものが更に磨かれていくことに喜びを感じています。いまの会社では失われたコミュニティでしょう。

企業という集団から解き放たれ素の自分に戻った生業たちは、その趣味が高じたプロはだしと思わされる成果物を自分のためだけに費やすことに飽き足らず、それを他者の喜びのために費やしていきたいと思うようになっていくと思います。そして、それを提供することにより幾ばくかの対価を得られるようになれば、そんなに嬉しいことはないでしょう。

この様な心理的なプロセスを経て小商いへと発展していくものと思います。そのまま小商いに留まる人もいれば、もっとのめり込んで小商いの筈が、いつのまにか本格的な事業になってしまう人もいるでしょう。良くよく考えてみれば、事業を始めるということは、その様なプロセスを経て、結果的に大きく成長する事業が出現するものであると思います。

いまの社会で事業といいますと、企業のシステマッチクな組織運営を想像しがちですが、創業の時からそんな形式ばった事業を営んでいた企業など存在しません。みんな小商いという生業を通して、自分の遣りたいことに対して思いを馳せていたものと思います。企業での働き方が唯一無二の働き方であるというような固定観念は捨て去るべきでしょう。

今日もありがとうございます！
http://crelife.co.jp