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里山の資本主義!

皆さん、おはようございます!
第一波のコロナ禍も終息に向かっている様に見えますが、気を許せば直ぐ第二波が巻き起こることに留意すべきでしょう。その意味では、当面、コロナウィルスという疫病予防を考慮しながら、これまでとは異なる新しい生活のあり方を模索していく必要があります。



都会で生活をしていますと全ての経済行為がお金としてのマネー資本により換算されてしまいますが、生活をしていくために必ずしもマネー資本を介在させなくとも良いことに、たまには目を向けてみることも必要でしょう。確かに経済を飛躍的に発展させるためには貨幣や紙幣としてのマネーの流通に負うところが大きかったことは否めないと思います。


その結果、私たちの社会は、糧を得ることの目的がマネーを稼ぐことに置き換わり、自らの労働資本を切り売りすることやその価値を高めることにあくせくするようになってしまっています。現代社会では、ややもすると労働資本よりもマネー資本の方が大切であるが如く、不労所得を得ることが最も賢い生き方であると考える人まで生み出しています。


しかし、やはり人間が生み出す、労働資本による付加価値(=生産によって新たに加えられた価値)が最も尊いものだと思います。現代社会における人工知能や機械による生産が、そのことを見え難くしてしまっていると言えますが、これからの社会を育んで行くのにあたり、いま一度、人間の持つ労働資本に着目してみることも必要かもしれません。


里山に目を転じれば、生活に必要な食糧、エネルギー、水などは、その多くを地域に存在する自然の恵みを消費しているものであり、その糧を得るために農作業、狩猟、樹木の伐採、川からの水汲みといったことに労力を費やしています。そこにはマネー資本は介在しておらず、生活に必要な分量を個々人の「技量」により召し獲る生活が営まれています。


そして、同じ里山で暮らす人々が物々交換をすることにより、例えば米と肉を交換したり、野菜と薪を交換することにより、生活の豊かさの平衡を保っているといえます。また、農作業などでは、収穫期において自らの労力だけで足りなければ、地域に暮らす他の人々が総出で労力を貸し出し、そのお返しに労力を提供することで成り立っています。


基本、その何れの営みにもマネー資本が介在しなくとも成り立つようなシステムとなっています。もちろん、最近の里山では農作物が獲れれば、それを地域外に販売してマネー資本を得るというハイブリッドな生活をしていることを否定するものではありません。それでも、極力、マネー資本を介在させなくとも生活できるエコシステムが内在しています。


この人間の労働資本に負う里山資本が経済の出発点であると考えてみれば、いまの社会は高度に複雑化しており、それはそれで私たちが多くの利便性を享受できている訳ですが、ややもするとその高度に複雑化したメカニズムの中に私たち人間が埋没してしまっている様に思えてなりません。もう少し、働くことの意味を実感できても良い様に思えます。


いまクラフト(=手芸品。工芸品。民芸品。)が俄かなブームとなっていますが、生産者からすれば働くことの喜びを感じ、また消費者からすれば商品へのぬくもりにも似た暖かさを感じるからでしょう。このことだけを取り上げてみれば、人間の持って生まれたDNAに刻まれた働くことに対する価値観が原点回帰をしているように思えてなりません。


今日もありがとうございます!
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