誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

エアラインビジネス!

皆さん、おはようございます!
「夢」は人間の行動の原動力だと思います。若い頃は、何も後ろ盾のない無邪気とも思える夢の実現に向けて、ひたすら邁進していけば良いものでしょう。そのうち様々な経験を通して夢を実現する角度が高まって来ます。夢は遠く果てしない方が良いでしょう。



大学生の就職人気ランキングで必ずトップ10に入ってくるエアライン。マイレージを貯めているサラリーマンであっても、必ずやお気に入りのエアラインがあり、少しばかり出張からの帰りが遅くなっても、好みのエアラインや最新鋭機種に足を運んでしまいます。
そんな華やかさがあるエアラインですが、ビジネスとしてはどの様なものなのでしょう。


米バークシャー・ハサウェイの筆頭株主であり、同社の会長兼CEOを務めるウォーレン・バフェット氏が保有する米国エアラインの株式を全て手放すことに言及しています。
今般のコロナ禍の影響によりデルタ航空やユナイテッド航空などの大手エアラインは何れも巨額の損失と資金難に陥り、米政府からの一時的な資金支援を余儀なくされています。


それまでグローバル化社会の進展により右肩上がりに成長を続けていたエアラインですが、突如としてビジネスマンや観光客の往来が無くなり、売上がほとんど無いに等しい状況に陥っています。バフェット氏によれば、今の状況は一過性のものではなく、長期化するとの考えからでしょう。日本のJAL、ANAにあっても対岸の火事ではありません。


5月31日まで延びた緊急事態宣言が取り止められても、エアラインにお客様が戻るまでにそれなりの時間が掛るものでしょう。特に本年開催予定であった東京五輪・パラリンピックによる訪日観光客数が4千万人に登るとの予測の下、1機300億円もする最新鋭機の調達を行い、準備をしていた矢先での出来事に困惑しているのではないでしょうか。


エアラインビジネスは、完全なる装置産業であり、固定費ビジネスであるということが出来ます。機体の減価償却費、運航乗務員、客室乗務員、整備士などの人件費は全て固定費であり、変動費といったらせいぜい燃料費用以外にありません。飛行機を飛ばそうが飛ばすまいが、これらの固定費がボディブローのように経営にダメージを与えてしまいます。


ですから、いかにに航空機を地上で遊ばせずに、少しでも多くのお客様を乗せて飛ばし続けるかがポイントとなります。エアラインビジスの事業構造として、航空機に座席の70%のお客様を乗せて、1日9時間飛ばし続ければようやく採算ラインにのせることが出来る、その華やかさとは裏はらに非常に採算性の低いビジネスということが出来ます。


ただし、業績が低迷し航空機に余剰が出てくれば、今までなら航空機を市場で売却して赤字を補てんすることが出来ましたが、今は世界的な航空不況で売却することが出来ない位、市場が疲弊してしまっています。余談ですが、国内エアラインで使用していた航空機は、最新鋭機であり整備が行き届いているため、市場で引く手あまたであったようです。


そんなエアライン業界ですが、どの海外諸国でも破綻させてはなならない国策として位置付けられています。日本のエアラインもコロナ禍の影響が長引けば、一時的に国有化することが避けられない場面が出て来るかもしれません。世界的に見ても、経営建直しのプロセスの中で、もう一段の国境を越えた業界再編が行われるかもしれないと思います。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する