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イノベーションとインベンション!

皆さん、おはようございます!
例年この時期になると気になりだすのが確定申告書の作成です。税務署から送られてくる確定申告用紙の束に手書きしていく訳ですが、その枚数が半端なく俄か知識で太刀打ちするにも限界があります。申告ソフトを導入するなり、税理士さんにお願いしなければ。。



私もよくブログで「イノベーション」という言葉を使用しています。イノベーションとは「物事の新結合、新機軸、新しい切り口、新しい捉え方、新しい活用法を創造する行為」を意味します。一般には新しい技術の発明を指すという意味として理解されていますが、発明を指す場合はイノベーションではなく「インベンション」が正しい使い方です。


イノベーションという言葉を厳密に定義しますと「新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革」を意味します。つまり、それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指します。


イノベーションとインベンションの違いをもう少し分かり易く言い方を変えて表現してみますと「インベンションとは金を使って新商品・サービスを開発すること、イノベーションとは新商品・サービスで金を儲けること」となります。私自身、明確にイノベーションとインベンションという言葉の意味を使い分けていたのか、少々、疑問に思います。


この二つの言葉は混同され易いのですが、先にインベンションがなければイノベーションは起きえないことになります。パナソニックの創業者松下幸之助は「商品化するのは良いアイデアを生み出すこと(=インベンション)の10倍難しい。その商品で利益を上げる(=イノベーション)のは、さらにその10倍難しい」という指摘をしているほどです。


こうやってイノベーションとインベンションという言葉の意味を明確にしてみますと、いまの社会はイノベーションすることに偏重気味であり、インベンションがややもすると軽んじられているような気がします。利益至上主義の産業界においては、新しい利益を生む事業を立ち上げることに終始し、既にある技術の活用にばかり目が向けられています。


例えば大手企業はこぞってCVC(=コーポレートベンチャーキャピタル)という、事業会社が自社の事業分野とシナジーを生む可能性のあるベンチャー企業に対して投資を行うことや、そのための組織を立ち上げていますが、少しばかり加熱し過ぎているように感じます。スタートアップ企業が持つインベンションを囲い込み事業につなげる考え方です。


本来なら、大手企業が自らインベンションを行っていくべきですが、それが出来ないがために外に目を向けてインベンションを獲得しに行く有り様となっています。確かにインベンションにもそれなりの研究開発資金が掛りますので、創業間もないスタートアップ企業にとっては、必要な資金を大手企業から確保するという意味で否めない面もありますが。


日本企業は、今まで欧米諸国からインベンションを採り入れ、イノベーションを起すことを得意として来ましたが、これからは自らインベンションすることにも力を入れていく必要があります。時間は掛るかもしれませんが、目先の利益を追い求めるばかりでなく、長期的な視点でインベンションをイノベーションに結び付けていく必要があるでしょう。


今日もありがとうございます!
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