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銀行の近未来!

皆さん、おはようございます!
将来の構想や理念を語ることは、自分の人生をかけて進むべき領域が定まり、そこで解決すべき社会課題の展望について思いを巡らせていれば出来るものだと思います。しかし、そこに留まることなく現実の事業を通して語ってこそ本物の経営者と言えるでしょう。



三菱UFJ銀行をはじめとする銀行が、電子通帳への切り替えをしたお客様に1000円をキャッシュバックをするという宣伝がテレビコマーシャルなどで流れてきます。銀行としては、店舗、ATMなどに関わるコストを勘案し、またデジタル社会の到来によるフィンテック事業の興隆を踏まえると、ビジネスモデルを大きく転換したいところでしょう。


金融はスマートフォンなど情報技術との親和性が高く異業種からの参入が増える一方であり競争が激化していることはもちろんですが、旧態依然としたコスト構造の中でこの銀行事業を続けることに限界があることを如実に示しているということが出来ます。本来なら、電子通帳の魅力的なサービスを付加することにより顧客を増やしていくべきです。


銀行事業のビジネスモデルといえば、お客様からの預金をその利息より高い利息で企業などに融資することにより、その利ザヤで収益を稼いでいることは誰でも知っていることだと思います。高度経済成長を裏から支えてきたのは、企業の設備投資などで旺盛な資金需要に対して資金を供給してきた銀行であることは間違いのない事実だと思います。


ところが、右肩上がりの経済成長も終焉を迎え、多くの大手企業が新たなフロンティアを描き切れず、設備投資や研究開発費などへの投資需要が減退し、極端なカネ余り現象となり、銀行の出番が少なくなっている現実があります。企業という運用先を見失った銀行は、余剰資金を債券などで運用するなど、本来の役割を完全に見失ってしまっています。


一方、これからの社会の枠組みを見渡しますと、情報化社会の進展と相まって単に経済合理性を追求するのみの大量生産・大量消費型社会から、中小企業や個人事業者がニッチでロングテールなオリジナル商品も注目される時代へと変容していくことが予測されます。
その様な社会では、新たな小口の資金需要が生まれて来ることが考えられます。


今までの銀行から見ますと、小口融資は手間と管理コストばかりがかかり、敬遠しがちな領域であったと思います。しかし、小口融資は事業破たんによる貸し倒れリスクをポートフォリオにより分散することも可能であり、それこそ情報技術を駆使して取り組んで行かなければならない領域だと思います。信用金庫など地域金融機関の方が先んじています。


ただ単に小口融資を行うのみならず、スモールビジネスを軌道に乗せて行くために、企業の垣根を超えて各々の事業が持つ機能を連携させてバリューチェーンを構築していくなど、新たな視点も必要でしょう。いわば商社金融的な構想力と機動力を併せ持つ、積極果敢なビジネスモデルへの転換を行っていく大胆な発想があっても良いと思います。


その為には、バンカーの一人ひとりが本部からのノルマでサラリーマンとして行動するのではなく、真のバンカーとして自らが惚れ込み確信した事業構想をともに育ていく気概が必要だと思います。その様な中から、バンカーにとって必要な事業に対する目利き力が養われていくことでしょう。自らも事業主体として自律的に行動することが不可欠です。


今日もありがとうございます!
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