誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

変わりゆく仕事観!

皆さん、おはようございます!
これからの社会を見通したとき、現在の社会は、これまでの右肩上がりの社会とは異なる、ものごとに対する新しい解釈や意味づけが為されていく過程にあると思います。それは、この社会に暮らす人々の価値観が大きく変わりつつあることによるものと思います。



日用品大手メーカであるライオンは、今春をめどに人事部が社員に副業を紹介する制度を始めるそうです。社員自らが副業を探すことが一般的である中で、企業が社員に副業を紹介するのは初めての事例だと思います。同社としては、社員が副業で得た知識や経験を本業で活かすことを期待しており、オープンイノベーションに繋げて行きたい考えです。


確かに、社内のことしか知らなければ、所属企業の枠を越えて事業を創造していくことは難しく、社員個々人が新たな考えやアイディアを創出することは出来ないと思います。昨年から注目され出した新しい働き方ですが、様々な企業にも広がりつつある中で、非常に本質を突いた取り組みであり、他の企業も追随して来るのではないかと思われます。


今までの社会の枠組みは、消費者の堅調な機能性商品の購買力に支えられて、何れの企業も規模の経済を追い求め、生産効率を高めて行くことが唯一無二のテーマであった思います。ところが、今まで前提としていた消費者意識が商品の機能から意味に変化する中で、企業もより消費者の期待に応えられる商品の提供に舵を切らざるを得なくなっています。


その様な中で、今までの仕事は企業の内側を向いて専門性を高め、分業体制を深めていれば黙っていても商品が売れていましたが、これからは慣れ親しんできた仕事のやり方や企業文化という客体を俯瞰して、社内外で自律的に仕事を創っていくことが望まれます。企業の外側に目を向けて、良い意味で企業を利用していく緩やかな関係が必要となります。


それだけ情報化社会の進展により、消費者たる個々人の価値観が大きく移り変わり、企業もその変化に抗うことなく長年築き上げてきた安定した組織の仕組みをも変革していかなければならない状況に直面していると言えるでしょう。企業が変わらざるを得なければ、当然にそこでの仕事のあり方、そこで働く人々の仕事観も変わらざるを得ません。


もう少し突き詰めると、個人というものは消費者の顔と働き手としての顔という二面性を持っている訳で、個々人の消費行動が変わるほどの価値観の変化は、当然に働き手としての仕事観にも変容を来すであろうことを見逃してはいけません。個々人の価値観が変容しているにも拘わらず、未だ企業の枠組みが旧態依然としているところに問題があります。


そのギャップが企業と働き手との間に摩擦を生んでおり、生身の人間である働き手の精神を疲弊させる社会問題を生じさせているということが出来ます。もっと自らの個性を活かして創造性の高い仕事を望んでいるというのが、多くの働き手が思っていることであり、今後、企業が進んで行かざるを得ない方向とベクトルは一致していると言えます。


今回のライオンの取り組みは企業として自然な流れということが出来ます。副業をさせるばかりでなく、既に副業を受け入れる企業も出現しはじめています。ゆくゆくは副業の概念も拡大されて行き、兼業もあたり前の社会になるでしょう。その時に正社員という概念が何を意味するのか、個々人の仕事観も大きな転換期を迎えていると言えるでしょう。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する