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分業体制の弊害!

皆さん、おはようございます!
中小企業の経営も順風満帆に行っている時もあれば、危機的状況に陥る時もあります。
往々にして見受けるのが、その成長過程において経営管理が手薄となってしまうことです。自らの会社の業績をタイムリーに把握していなければ打つべき手が定まりません。



大手化学メーカーでの仕事も順調に成果を上げていましたが、社内の人間関係だけは心許すことが出来ない難しさを感じていました。同じ大学卒業年次のみなし同期?!と飲みに行っても「うちの会社」という発言をすると、中途採用の君にうちの会社呼ばわりをされたくないと言われてしまうなど、あからさまな敵意が帰ってくることもしばしばでした。


皆さん、優秀な大学を出て、地道な仕事を通して出世街道に凌ぎを削っている中で、私の様なポッと出の中途採用の人間が、華々しく仕事をしている姿が面白くないのは理解できます。女子社員からは職人扱いされる始末で、会社の仕組みとしてゼネラリストを多く輩出する人事制度となっているからでしょう、自身の異質性が浮き彫りとなるばかりです。


その様な折に経営ボードより、長年会社でお荷物になっている仕事が降って来ました。住宅カンパニーがバブル華盛りし頃に工場予定地として関東近県の行政が造成した工業団地の売買契約を締結したものの、その後のバブル経済崩壊後に新築住宅着工件数の低迷により、取得を白紙撤回し行政との関係が暗礁に乗り上げていた案件を解決しろとのこと。


総務部管掌の常務が担当をしていましたが、行政との関係が硬直状態になっていることから顧問弁護士いわく、経済状況の悪化に伴う事情の変更により売買契約解除の訴訟を行政に対して起こせというスタンスで、経営陣もその方針に傾きつつありました。しかし、その様なことをしたら市民感情を逆なでにすることになり、住宅が売れなくなるでしょう。


この時ばかりは、経営が弁護士の言いなりになってしまっては経営が存在する意味がないと、ムクムクと私の正義感の様な素朴な疑問が湧きあがってきました。聞けば、ある大手冷凍食品会社がその用地の一部を貸してほしいという申し出もあるというではないですか。そこで閃いたのは、この用地を分割して転売して丸く納めようという考えです。


会社の株価を900円に上げるというコミットをしていましたので、数百億円もの用地をみすみす寝かせてしまうのではなく、きっちり数百億円を回収しようと思いました。
まずは用地の3分の1をこの大手冷凍食品会社に簿価で買い取って頂き、残りの用地についてはその頃、流行り出した物流ファンドに買い取って貰うことを企図しました。


物流ファンドも余りにも広大な用地に難色を示した為、会社の関東近県の物流拠点をそこに集約してテナントとして入居することを手土産に納得して貰えた時には流石に嬉しかったです。行政も工業団地造成したものの、全く分譲が進まず議会で問題視される中での朗報に大変喜んで貰え、今では産業団地に衣替えして一大物流拠点として活気があります。


この件で一番舌を巻いたのが時の社長で、結果として株価900円も達成するというおまけもついてきました。その時の成果が認められ、望んでいた訳ではないのですが会社始まって以来の最年少部長が誕生することになります。当然に、社内での風当たりは強くなるばかりです。流石に財務を専門とする身として、自分の力を出し切った感がありました。


今日もありがとうございます!
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