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科学万能主義の限界!

皆さん、おはようございます!
光陰矢の如しではありませんが、月日が流れゆくのが益々早くなっている様に感じます。
日々の行動の中で、自身が納得できる積み重ねが出来れば良いのですが、必ずしも目に見える成果を得られるとは限りません。しかし、考え巡らし続けることは必要でしょう。



近代社会の目覚しい発展において、様々な領域における科学の深化がそれを支えてきたことは紛れもない事実だと思います。先人が発見した概念に新たなアイディアと知識の積み重ねを行い、また新しい論理的な考えの枠組みを提供する。基礎となる理論から日々の営みの中で活用する応用技術にまで適用範囲を広げながら社会の進展に貢献しています。


科学とは、仮説を立て、その仮説が本当に正しいのかどうかを様々なデータや論理を使って検証する行為です。このことは、自然現象の解明を目指す自然科学でも、社会現象の解明を目指す社会科学でも変わりません。それが科学である為には、普遍的な概念として社会に広く認められる必要があり、等しい検証結果が得られなければなりません。


いままでに心理学、会計学、ファイナンスといった社会科学を学んで参りましたが、何れの学問も先行する論理を基礎において、その上に新たな論点を発展的に導き出す知識体系の積み重ねを行っているという意味では、学問は異なれど科学としての方法論は同じであるいえます。先行研究を礎としながら新たな視点を付け加えていく作業です。


その様に科学を捉えていきますと、一つの素朴な疑問が湧きおこってきます。科学が先行研究の積み重ねの上に成り立っているとすれば、その研究範囲が自ずと限定されてしまうということです。人間が生活を営む上で、誰しもが意識を向けるであろう最大公約数的なテーマの範囲内で科学の英知が深められ、それが専門化しているといえるでしょう。


もう一つは、一つの論理的な概念を導き出すのに先立ち、その概念が成立するための仮定を置いていることです。社会学において良く指摘されるのが、ある一定の条件下において人間が等しく同じ行動をとるという前提です。人間の行動なんて、千差万別であり、同じ人間であっても、置かれた状況やその時の気分によっても異なる行動をとるものです。


この様に捉えてみますと、確かに科学とは非常に洗練された知識体系ではあるのですが、人間の営みに必要な全ての解答を用意している訳ではなく、また、あくまでも人間が物事を考える上での拠り所を提供してくれるに過ぎないことに留意が必要でしょう。ところが、いまの社会はあまりにも科学万能主義に陥っているように思えます。


必ずしも科学は万能ではなく、実社会において科学の智慧を当てはめてみましてもその通りにならないことは、皆さんも経験として実感しているところではないでしょうか。これだけ複雑化、高度化した社会において科学的な分析思考で説明することは、余計なストレスを感じることなく周囲のコンセンサスを得るのに都合が良いのかもしれません。


しかし、これからの先行き不透明な社会においては、いまだ解明できていない未知の領域に対して判断して行かなければならない場面が増えると思います。科学的思考を絶対視することなく、あくまでも参考程度に留め、あとは個人個人がリベラルアーツとしての哲学的な思考を廻しながら、最良の答えを見い出して行かなければならないと思います。


今日もありがとうございます!
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