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意味性に根差した社会!

皆さん、おはようございます!
台風の影響により寸断されていた松本への足が徐々に復旧されつつあります。通行止めであった中央高速道路は暫定ながらも上下線が開通し、運休中であるJR中央本線も今月末には運転を再開する見通しです。また何事もなかったかのように時を刻みはじめます。



いまの社会の枠組みとして、中央に権力を集中させ、そこでの指揮命令系統に従って末端まで一糸乱れぬ統率がとれた活動を行うのに適したピラミッド型階層組織が広く採り入れられています。これは右肩上がりに直線的に経済が成長する様な社会において、明確な目標に対して最大の効果を得るという意味においては非常に効率的な仕組みだと思います。


末端の情報をも拾い上げて全ての情報をピラミッドの頂点に集約し、それを咀嚼判断した上で組織としての方針を上から下への方向に伝達することにより、組織として効果的な運営が為されて来たということが出来ます。日本の経済が世界でも有数の成長を遂げてこられたのは、このピラミッド型システムが有効に機能していたからでしょう。


しかし、この様なシステムにも弊害がない訳ではありません。組織の頂点に立つトップが大方針を考え、その下部にあるサブシステムはその大方針に従って、自らのサブシステムの小方針を決めていく為、組織全体を見た時に画一的な組織とならざるを得ません。
サブシステムは組織の中で標準化され組み込まれる全体最適を追求する構造を持ちます。


安定した将来を見通しやすい社会では、この全体最適を旨とする組織構造は非常に生産性が高く盤石なのですが、将来が不透明なスピードの速い時代には、全体最適型組織では変化に適応できず、意外に脆いことに留意が必要です。その様な時代の変化に適応していく為には、個々のサブシステムが自ら方針を考える部分最適な組織である必要があります。


画一化された全体最適型社会システムでは、標準化することが最も効率性を高めることになりますので没個性となりがちです。中央官庁の指揮命令系統で動く地方行政、大手企業を核とした中堅・中小企業との系列取引、大量生産型供給構造により生産された商品など、私たちの身の回りには没個性が蔓延しており、私たちはそれに慣らされています。


時代が変われば社会の枠組みも変わらざるを得ません。その時代に適した仕組みを考えていくことは人間に与えられた英知だと思います。いままでの社会の枠組みは、自己膨張を遂げて来ましたが、それが地球環境のメカニズムを狂わし、そのメカニズムの中で生活する私たちの生活をも脅かすようになっていることに目を向ける必要があります。


これからは部分最適による効率を追い求める時代だと思います。そこでは、地域、企業、商品、それらを司る人間が個性的になっていくことを意味します。科学的な機能性よりも、人間にとっての意味性が求められます。情報技術の進展により後支えされる部分も大きいと思いますが、その様な転換期にはまた新たなビジネスの胎動が起きるるでしょう。


いま産業界を中心にイノベーション待望論が高まっていますが、それは新たな技術を駆使して新市場を力ずくで開拓していくことではなく、変わり行く社会の狭間で人々の心理や世相がどの様に移り変わっているのかを直視し、新たな期待に対して優しく応えていくこが必要です。人々が個性と個性を織り成していく中にこそ、その糸口があると思います。


今日もありがとうございます!
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