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器用貧乏を戒め愚直に生きる!

皆さん、おはようございます!
台風一過、急激に気温も下がり、晩秋を思わせる季節が駆け足でやって来ているようです。台風が残した爪跡を目の当たりにし、自然界の猛威を前に人間の存在が小さいことをおもい知らされたように思います。驕ることなく、素直に受け止めるべきでしょう。



いまお付き合いをさせて頂いている経営者の中に、石橋を叩いてもなかなか渡らない創業オーナーがいらっしゃいます。20歳の時に起業してから64年間にわたり経営を司り、いまや一大企業グループのトップとして君臨しています。週に一度、街中にある安居酒屋でこの老経営者より薫陶を受けることが定例化しています。


着衣に気を使わず、傍から見れば普通のお爺ちゃんなのですが、眼光鋭く、決して自らの信念を曲げない、年輪を重ねた野太さには太刀打ちできません。半世紀以上にわたる経営人生において、数々の経営危機を乗り越え、多くの人に騙されて来た経験を肥やしとして逞しく生きて来た結果として、この様な老獪な人間を生み出してのでしょう。


口数少なく、いつももの思いに耽っている姿に、威圧感すら覚えます。叩き上げでのし上がってきた経営者に共通するのは、若い頃から続けてきた自分なりの型を持ち合わせ、今もなおその型を崩すことなく、愚直に守り続けていることでしょう。きっと64年間も同じことを繰り返し擦り込むことにより、身体が研ぎ澄まされているのでしょう。


何事に対しても要領よく立ち回ることなく、一つのことに長じることが己の見識を深め、結果として大きな成果を生み出すことができることを口癖のように諭します。一つのことを極めるのに最低でも10年は要すると言われていますが、60年間以上も同じことを繰り返していたら、世の中がどの様に見えるのでしょう。


翻って、自分自身を振り返れば、財務という仕事に30数年関わってきていますが、まだまだどこかに邪心があるように思えます。実務としての財務業務から経営としての財務まで、中小企業から大手企業の財務まで、関わったことのない財務業務といえば株式公開くらいだと思います。しかし、幅広い経験あれど、もっと深みがあっても良いと思います。


気持ちのどこかに機会があれば自ら事業を創りたいという気の迷いがあるのも事実です。しかし、この84歳の老経営者の前では、鼻たれ小僧という誹りを受けても仕方ないのかもしれません。数字という言語を媒介として、事業を読み解き、構想する技術は身につけていますが、もっと自らの信念を数字に託し表現していく深みが必要でしょう。


60歳までに数年を残す年齢となってしまいましたが、人生100年時代、勤め人ではありませんので、働ける限り働き続けていきたいと思います。いまの自分自身が持つ能力をもっと掘り下げ、根をおろしていった先に何を具体的に手掛けていくのか分かりません。
しかし、自らの能力をどう社会に生かしていくのかを考え続けることが大切でしょう。


その為には、自分の関心のある社会のテーマについて自らの視座で掘り下げ続けることが必要なんだと思います。いまの自分自身に胡坐をかいてしまったら、自らの成長はそこまでとなってしまいます。未だ現役である、この老経営者から学ぶべき点が多くあります。叱咤されるばかりの定例会合ではありますが、時には良い意味での刺激も必要でしょう。


今日もありがとうございます!
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