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中小企業のこれから!

皆さん、おはようございます!
同じ事象に直面していても、自分の気持ちが馳せるときと慎重なときでは、その見え方が大きく異なるものです。心の持ちようによって自らの言動が変わってしまうことはあまり望ましいことではありませんが、時としてそのような揺らぎも必要なのかもしれません。



大手企業とは異なり、社長個人の生きざまが色濃く事業に映し出されるのが中小企業だと思います。自らの生活が事業の営みに組み込まれ、オンとオフの境目なく暮らしていると言えるでしょう。その様な生業(=ナリワイ)にも似た営みは、いまの近代的な組織形態を持つ企業が出現する以前は、家内制手工業としてあたり前のあり方だったと思います。


労力や資本を集約した分業体制のもと規模を追求する大手企業とは異なり、そこで働く人々の労力に深く依存しているという意味では、その労力の物理的な制約が中小企業の生産性や成長性に限界をもたらしてきたと言えます。いままでの物量的な多寡を価値判断の拠り所とする社会では、その存在に価値を見い出すことが難しかったのかもしれません。


多くの中小製造業は大手メーカーを核とする系列取引の中で末端の部品を生産提供する下請企業として位置付けられ、また小売店や外食などの広義のサービス業は資本力を拠り所とする企業との競争に疲弊してきたと言えます。それでも戦後のモノのない時代から高度経済成長を経て現在に至るまで、一定の役割りを担ってきたと言うことができます。


その間、中小企業の社長も肉体的なピークを通り越し、未来永劫継続させることを前提とする事業を個人の生活から切り離していく時を迎えるに至っています。全ての事業を承継していくことは現実的に難しく、多くの中小企業は廃業せざるを得なくなるでしょう。それでも少しでも多くの中小企業を今後も存続させていかなければなりません。


少し先取りして考えますと、これからの時代は生活者個々人が持つアイディアや考えといった「創造力」と情報技術にも裏付けられた生活者個々人が他者と交わっていく「コミュニケーション」を拠り所とした質的充実の価値判断に重きを置く社会へと変容していくことになります。必ずしも物量的な多寡のみの価値に重きを置かない社会の到来です。


その様な社会では、必ずしも労力や資本力を集約しスケールメリットを追う産業社会のあり方が最良の方法ではなくなります。むしろ、暮らしを営む人々の個性を生かしていく、新たな社会のあり方を模索していく必要に迫られます。事業を営む上で、生産装置や資本に依拠するというよりも、人間個人が持つ能力に焦点を充てる時代だと思います。


いままでの組織集団では、ピラミッド型階層組織が一番効率が良かった訳ですが、それでは合議制による多数決で組織を運営して行かなければらず、必ずしもそこに所属する個人の能力を最大限生かすことに困難をともないます。それを避けるためには、組織の拘束力を緩めていく必要があります。オープンでフラットな繋がりを持つ集団です。


企業組織には求心力よりも分散させる力の方が大事になり、いままでの雇用という概念自体そぐわなくなると思います。個人にまで落とし込まれた緩やかに繋がりをもつ社会では、改めて中小事業が持つ人間の能力が色濃く映し出される柔軟な事業体が注目されるでしょう。いまの中小企業を如何にそこまで移行させるかが鍵になると思います。


今日もありがとうございます!
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