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地域リノベーション!

皆さん、おはようございます!
高度経済成長とその後の経済は、企業中心の社会への枠組みを決定付け、企業はその規模を拡大しながら成熟化へと歩みを進めてしまっています。生活者が主役であるはずの社会ですので、そろそろ部分最適な人間に優しい社会へと変えていく必要があるでしょう。




戦後、大都市圏への人口の集中を背景に住宅地が郊外へと留まることなく延伸してきました。ところが、経済の成熟化にともない、人口減少、少子高齢化と相まって、その住宅地にも人気がまばらとなり、空き家が増え、駅前商店街などはシャッター街と化し、地域の活力が低下し、街並みをも見るも無残な姿へと変容させようとしています。


一方、企業活動は、資本の論理により成長し続けることが求められ、どの企業も市場が飽和している中で新たなビジネスの機会を模索しているのみで、一向に新たな成長の軸が見い出せません。M&Aという便利な手法により辛うじて成長を維持している状況にありますが、企業も構造的に限界があり軋みを上げていると言えるでしょう。


生活者たちは、自らが住む地域の暮らしの豊かさを希求しながらも、日々の生活は日増しに乗車数が増える痛勤電車に揺られながら会社へと向かい、変わり映えしない毎日の生活に疲れきっているのではないでしょうか。企業は、ヒト、モノ、カネ、そして情報をも貪り続け、私たちが生活する地域との二極化が広がる一方です。


これらの弊害を生みだしたのは、規模の経済を一本槍に追求する経済合理性であることは疑いの余地もないでしょう。確かに、戦後復興のモノの不足する時代には、一定の効果を認めることが出来ますが、モノが満たされたいまの社会においては、弊害にこそなれメリットが少なくなっている様に感じます。


中小企業やスタートアップ企業が成長して行くのならまだしも、大手企業がこれ以上成長していく必要はないと思えます。生活する拠点においてすら、チェーンストアオペレーションという名の標準化された同じ色や形の看板が立ち並び、私たちの暮らしからお店や商品を選択する楽しみを奪っています。


そんな供給者から押し付けられた商品に私たちもへきへきしはじめ見向きもしなくなっています。企業は規模の経済を追求していたはずが、規模の不経済を生じはじめるようになり、企業もそれに気付きはじめていると言えるでしょう。これからの時代は、全体最適から、個を大切にする部分最適な社会へとリノベーションして行く必要があります。


情報技術の進展は、いままでの中央集中的な全体最適を図る時代から、地域分散的な部分最適を可能とするようになろうとしています。その様な社会では、いままで効率的と考えられてきたマス(=規模)が必ずしも効率的ではなくなり、逆にパーソナル(=個性、部分)であっても効率的にそのニーズを満たしていくことになるでしょう。


それは人工知能(=AI)の発展に負うところが多いと思いますが、生活者個々人の欲求を満たす形できめ細かい供給を可能にしていくことになります。これを1to1マーケティングと呼べばよいのか分かりませんが、モノづくりにおいても、サービスの提供においても、カスタマイズすることが可能となります。


規模の経済とは、消費者の需要に対して最大公約数的に応えることにより、ともかく価格を低減することを目的とした考え方です。それが、最大公約数でなくとも個々の需要に応えながらも全体としても効率を目指すことを可能にするのが情報技術だといえます。部分最適を目指しながらも、それらを統合して全体としても効率な社会といえます。


地域に活力を取り戻すためには、昼と夜にかかわらず人々がそこで生活をしていることが必要になります。いまの社会は昼は都心部の会社に通い、夜になると自宅に戻ってくることを当たり前のように受け止めていますが、本来なら職住が同じ地域内で営まれている必要があります。昼間都心人口を郊外の地域に呼び戻すことが大切です。


その為には、郊外の住宅地にも仕事を生み出していく必要があります。働き方改革により住宅地近くのサテライトオフィスで働ける様になることもプラス材料ですが、高齢化する地域の利便性を高めるために積極的に自動運転車を導入し利便性を高めることも、新たなビジネスを生み出すという意味では地域に貢献するものと思います。


それ以前に、大手企業で働くことを美徳とする意識を変えることが必要でしょう。多くの働き手が、現在の大手企業の仕事のあり方に疑問を持っています。地域に楽しい仕事が増えれば、わざわざ大手企業に勤めようとする働き手も減ってくるように思えます。その為にも、新たな事業を創出する地域の中小企業のリノベーションも不可欠でしょう。


今日もありがとうございます!
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