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都市再生のパラダイム!

皆さん、おはようございます!
都会を歩いていますと、高層ビルの谷間を碁盤の目の様に張り巡らされた街路の歩道をビジネスマンたちが無言で足早に歩いて行く姿をよく見かけます。道路を行き交うクルマの喧騒の中では、落ち着いてもの思いに耽ることも出来ないのでしょう。



今世紀半ばまでに世界人口は96億人に達し、その7割近くが都市に暮らすことになると言われています。多くの都市で、集中する人口を収容するためにオフィスも家も高層化の一途を辿っています。その様な下界と壁で密閉された高層建物のなかで生活を営んでいますと、人間が本来持つ感性が次第に鈍って行くのではないかと思います。


オフィスで事業を営む企業も、最近では資本の論理を追求するあまり、また従来の行き過ぎたピラミッド型階層組織に磨きがかかるあまり、創造的な仕事が失われ、効率性と折り目正しい論理的なコミュニケーションがまかり通ってしまっています。イノベーションを求める企業の方向とは、どんどん逆行しているように思えます。


この暮らしの大部分を費やすことになる働く環境と、経済合理性を追求することによる仕事のあり方は、本質的な根っ子の部分は同じだと思います。モノづくり社会の仕組みにおける経済合理性とは、単位あたりの生産性を高めることにあり、いまの社会はそれを遣りつくしてしまい、もうこれ以上の効率性を高めることは限界でしょう。


その意味では、人間の豊かさを追求するための社会であるはずが、いつの間にかその主役である人間を疎外する結果となっているのが今日ではないでしょうか。私たちは、そのことに気付きはじめていますが、非常に精巧につくられたいまの社会メカニズムの中に組み込まれてしまっている、企業も個人もなかなかそこから抜け出せずにいます。


立ち並ぶ高層建物を見上げますと、最近のデザイン性に優れた建物が立ち並ぶ姿が美しくも見えますが、その建物の中で何万人もの働き手が仕事をしている姿を思い浮かべますと、傍から見ている方が息が詰まってしまいそうです。人間は、そんなに理知的なものではなく、もっと五感で物事を理解する部分もあるものだと思います。


その意味では、五感で感じたものでも、ロジカルに理路整然と説明することが求められるいまの社会は、コミュニケーションの上でも伸びやかさに欠けるものと思われます。
最近でこそ、オフィスでのフリーアドレスやサテライトオフィスで働くことが認められ出しており、その様な中からフラットな人間関係が醸成されて行けば良いと思います。


これからの街や企業は、人々が気兼ねなく集い、自然体で交流できるようにしていかなければならないと思います。それは、その様な時に人間は一番独創的なアイディアや知恵を発揮し、それを身近な人々と共有して行くからです。その様な経験を通じて、人々は新たに獲得した知識を活用して社会を変えていくものだからです。


街並みも、人間にとって無機質な空間から、街路をゆったりと歩き、目に留まったマルシェに集まった人々と何気ない会話を楽しめる空間にしていく必要があります。既に立ちそびえる高層ビルについても、低層階は外に対して開放的にして、高層階も建物の中を街と見立てて、様々な店舗、オフィスが混在させれば良いと思います。


企業と働き手の関係も、一糸乱れぬピラミッド型階層組織から働き手個々人が小商いを営むように、自らの事業目標に対して自律的に取り組んで行くフラットな関係へと変容させていく必要があるように思えます。暮らしの大部分を占める仕事をその暮らしと乖離することなく、生活として一体化させてこそ創造力という生産性が得られるでしょう。


いまの社会は、人間が主人公であるはずであるにも関わらず、人間を豊かにするための経済が全てに優先しているところに問題があると思います。時代はちょうど情報技術革新により大きな転換点に差し掛かっています。情報技術を活用して、人間を疎外していると考えられる仕事は機械へと置き換えて行くべきでしょう。


いまの地方都市には、都会では失われしまった良きものがまだまだ残っています。その良さを活かして、また地域資源を活用して新たな仕事を創って行くことが急務だと思います。都会と地方都市では、置かれた状況が真逆ですが、対比することにより各々にとって失われたものが鮮明に浮かび上がって来ます。


人間はもっと五感を生かして、独創的なアイディアや知恵を充分に発揮して行かなければなりません。その様な社会を創れるか否かは、私たちの考え方一つで決まると思います。
人間には自然界に包摂される、生まれながらに備わった動物的な本能があります。
極度に社会化した私たちに、少しだけその部分の目を覚めさせても良いでしょう。


今日もありがとうございます!
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