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仕事をするということ!

皆さん、おはようございます!
経済合理性を最優先する、いまの企業の姿勢に素朴な疑問を持つ若者が増えているようです。利益追求のために形振り構わない対応を取る企業、それを肯定する社会の風潮に戸惑いを隠せないでいる彼らの姿に、私たちはどの様に声を掛けてあげれば良いのでしょう。



月並みですので、あまり持続可能社会という言葉を使いたくないのですが、いまの社会を形づくっている企業は、自らの存続のために、また継続的な成長を維持していく為に、資本力にものを言わせて形振り構わない企業活動を続けている様に見受けます。本来、社会とは生活者である私たちが主役である筈なのに、脇に追いやられている様に感じます。


企業は擬制法人であると言われる通り、私たちが暮らしを営んで行く必要から、単に法律により構成された人格を持つに過ぎない存在であると言えます。擬制法人それ自体は、意思を持つ存在ではなく、それを運営する私たちの意思に委ねられている存在であるにも拘わらず、あたかも企業自体が意思を持っているが如く振る舞っている姿が目につきます。


資本主義社会という私たちが創り上げた社会通念上の枠組みの中で、企業は資本の論理を原動力として独自の意思を持っているが如く振る舞い、私たちの手の届かないところへ行きついてしまうものでしょうか。地球上の資源は無尽蔵に存在するものではなく、M&Aにより悪戯に企業規模を大きくすれば良いというものでもありません。


しかし、所詮、企業とはその運営を司る人間の意思により営まれていることを考えますと、それを司る人間が資本という万能の力を過信し過ぎていると言えるでしょう。もっと、大局的な視点で現在の社会の問題を顧みて、あるべき社会の姿を模索しなければいけない時期に来ていると思います。それは経営者に課せられた役割りでもあると思います。


働くということの原点は、自らが持つ能力や労力を活かして個人で糧を得ることにあることにあると思います。ただし、それでは労働力としての資本(=持てる時間のキャパシティ)以上にスケール出来ないため、家内制手工業ではありませんが、小規模集団で分業生産するようになります。それでも労働集約型産業であることには変わりません。


やがて、人間に変わり機械がモノを生産する様になりますと、人間は機械に従属する様な仕事に置き換わって行きます。機械による工業生産は、資本力にものを言わせて拡大すればするほど生産効率が高まり、私たちの暮らしを豊かにするものと信じられてきました。
しかし、モノが豊かになり飽食の時代になりますと、企業の存在が浮き彫りになります。


それが、今という時代ではないでしょうか。余りにも人間の手の届かない存在になってしまった企業が、私たちがこれからの時代に必要と考える社会の枠組みと、ミスマッチを起こしていることに気付きはじめています。このまま企業の論理を追求し続けてしまいますと、私たち人間が疎外されてしまうことを。


企業も一市民であり、私たちの暮らしとより良い関係を築いて行かなければなりません。
この地球という限りある資源を持つ環境と良好な関係を築くに留まらない、持続可能社会を真剣に考えていく必要があります。今という時代は、分業化が著しくなり、物事を大局的に俯瞰することが難しい仕組みとなっていますが、それを考えることが不可欠です。


企業も、CSRという単なるアピールの為だけに持続可能社会に取り組んでいることを標榜するだけではなく、経営理念として捉えていく必要があるでしょう。経営理念から逸脱するのであれば、株式公開する大手企業が上場を廃止する位の不退転の決意があっても良いと思います。その位の強い意志を持たないと社会は変わって行かないでしょう。


情報技術革新が、いままでの利益の源泉であった機械から、いま一度、人間が持つ独創的なアイディアや知恵といったものに焦点を当てようとしています。人間個人の労力の限界を情報が補いスケールさせることが可能となる社会に変わりつつあります。機械を中心とした社会の枠組みから情報を中心とした社会の枠組みへの変化です。


その様な時代の中では、企業の規模の大小や持てる資本力の規模はあまり意味を持たないものとなるでしょう。社会のことを真剣に考え、事業を通して社会の課題を解決しようとする企業が私たちに受け入れられ、形振り構わない企業は自然と淘汰される時代になるものと思います。


その意味では、いままで規範としてきた価値観は意味を為さなくなるでしょう。暮らしと仕事の境目のない私たちの日々の営みを取り戻した時に、私たちの社会は大きく変わっているように思えます。人間らしい審美眼をもって一人ひとりが仕事にあたって、自分の思いを実現していくことが何よりも大切でしょう。


今日もありがとうございます!
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