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アマゾンがライフコーポレーションと提携!

皆さん、おはようございます!
買い物の楽しみは、自分のウオンツをくすぐる商品を探しあて、手にする喜びだと思います。いまの小売業は、標準化された店舗を大量に出店するため、どこの店舗に行っても同じ様な商品が整然と並べられているだけで、買回り品を機械的に購入するのみです。



アマゾンジャパンは、スーパー大手のライフコーポレーションと手を組み、生鮮食品やお惣菜をライフコーポレーションの店舗から届けるサービスを始めます。米アマゾンが2017年に高級スーパー米ホールフーズ・マーケットを1兆5千億円で買収し、日本でもスーパーの買収が囁かれていましたが、ひとまず提携により事業を始めるようです。


スーパーの店頭で販売している生鮮食品、お惣菜、雑貨をアマゾンの通販サイトのアプリで注文できる様になり、注文から最短で2時間で自宅まで届けるサービスであり、急速にネットとリアル店舗が融合することになります。共働き家庭や単身高齢者が増え、日常の食事や食品の宅配需要が高まっていることが背景にあります。


アマゾンの目論みは、どの様なところにあるのでしょうか。ネット販売だけでは成長に限りがあるため、リアル店舗を持ち始めたと思われがちです。しかし、地球上でもっともお客様を大切にする企業を標榜するアマゾンは、情報技術を駆使してお客様のモノを買うというシーンにおいて革新をもたらそうとしている考えられます。


もちろん買い物はネットだけで済ませるものではなく、時にはリアル店舗に赴き実際に目にして買い物を楽しむ喜びがあります。アマゾンは、そこを充分に理解した上で、リアル店舗網をも広げはじめていると言えます。リアル店舗であっても、お客様の購買履歴を蓄積してお客様の購買パターンを把握することができます。


ネットとリアルで蓄積したお客様の購買動向を踏まえて、そのお客様毎に最適な商品をタイムリーに提案していくことに目的があります。お客様にとっては、未だ顕在化していない潜在的なニーズをアマゾンが商品をさりげなく提案してくれるので、その中から最も自分のウオンツにあったモノを選べばよい訳です。


それをWebの中だけではなく、リアル店舗においても提供しようとしているから、リアル店舗との融合が必要なわけです。もちろん、Webでの購入申し込み、世界中に張り巡らされた物流網をも生かして行くことは無論です。単にスーパーマーケットとの融合だけではなく、無人店舗アマゾンゴーやリアル書店などの出店も行いはじめています。


一方で、アマゾンはお客様が飽き足らない商品アイテムを増やすことに余念がありません。当初は書籍から始まったネット販売も、今ではニッチな精密機械のパーツまで取り扱っています。これはFBA(=フルフィルメント・バイ・アマゾン)と言われる仕組みを使って中小・零細事業者までがアマゾンのWebサイトに商品を掲載できるからです。


販売力や物流網の弱い中小・零細事業者が、アマゾンが持つWeb購買システムや物流システムを利用して、自社の商品を販売することができます。今では、その様な中小・零細事業者の商品を海外で販売するサービスまでアマゾンは提供しています。この様なことからアマゾンの取り扱い商品数は1300万点にも達しています。


大手スーパーの取り扱い商品数が1万5千点であることから比べますと、その数の多さに圧倒されると思います。これが、多くの消費者をアマゾンに惹き付ける最大の要因となっている訳です。既存の小売業は、資本の論理に明け暮れてスケールメリットを追求するために、逆に店舗における取り扱い商品の点数は減少する傾向にあります。


ここが情報技術を活用したアマゾンの最大の強みだと言えるでしょう。今になって、大手流通各社が慌てて情報化投資を始めていますが、時既に遅し、情報小売業としてのアマゾンは既に世界各国にWeb販売網や物流網を自社で構築しています。今までリアル店舗ばかりに固執してきた大手小売業がどこまで意識改革できるかが問われるでしょう。


日本のドラッグストアでは、今になって改めて第二の業界再編への火蓋を切って落とそうとしています。薬局の世界もWeb販売が徐々に始まっており、アマゾンでは調剤薬までネット販売していける様に準備を進めています。それに比べて、日本のドラッグストアは、情報化投資の片鱗も感じることが出来ません。


そんなアマゾンにも弱点はあると思います。モノの販売は出来ても、コトの提供は出来ません。例えば地元に密着するクリーニング店がウーバーイーツの様に自転車でのシャアリング配達事業と組んで、昔の様な御用聞き営業が出来たら、共働き家庭や単身高齢者にとっては非常に有難いサービスだと思います。地域に根付いた事業がヒントでしょう。


今日もありがとうございます!
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