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個人事業主という働き方!

皆さん、おはようございます!
これまで終身雇用があたり前であった働き方にも価値観の多様化がみられます。企業という枠組みに捉われることなく、自らの能力を生かして自由を求め働くフリーランスという個人事業を志向する人々が増えているようです。



昭和の高度経済成長を支え、平成の停滞期をくぐり抜けて来た終身雇用という働き方への問い直しが、令和がはじまった5月になり一気に広がって来たように見えます。
大型連休明けの7日、経団連の中西宏明会長が「就職した時点と同じ事業が続くとは考えにくい」という発現をされています。


それに呼応するように、トヨタ自動車の豊田章男社長が13日に「終身雇用を守って行くのが難しい局面に入ってきた」とセンセーショナルな言及をされています。そして、これらに示し合せたかのように、安部晋三首相が議長を務める15日の未来投資会議において、兼業や副業をしやすい環境づくりの戦略骨子を公表しています。


これら財界や政界の重鎮たちによる凝縮された問題提議を聞けば、日本における終身雇用という慣行がこの令和の時代に崩れ去り、新たな局面を迎えていることを読み取ることが出来ると思います。私たちが創りだした雇用システムも、未来永劫つづくものではなく、長い歴史の一時点における最良のシステムに過ぎなかったと言うことが出来るでしょう。


情報化社会の到来により、時代を歩む速度が速まり、一つの事業の寿命も短くなり、絶えず変革を起こし続けなければいけない時代に突入していると言えます。私たちは、便利な情報端末を手にして、ボーダレスに新しい情報に触れ、発信することが出来るようになり、生活をする上での価値観を大きく変容させています。


人々が求めるものが変化すれば、当然にそれに応えるべき事業も変わり行くものです。
その様に時代の前提条件が変化すれば、また新たな安定を求めて社会の枠組みを創り出していかなければなりません。企業が終身雇用というシステムを維持できなくなったからだけではなく、働き手も企業の枠組みに捉われない働き方を模索し始めているのでしょう。


企業のピラミッド型階層組織というものは、そこに帰属する人間を没個性に向かわせることを前提として設計されていますので、その様な形態の中で働き手に独創的なアイディアや考え方によるイノベーションを求めても充分に機能しません。むしろ、それを突き詰めることにより、従来の組織のあり方を瓦解させる歩みを早めることになるでしょう。


これからの時代の企業組織のあり方は、企業の理念やビジョンに共感する働き手たちが集まるオープンプラットフォームへと化していくことになるでしょう。最近では、ティール組織、アメーバー経営、ホラクラシー経営などという言い方が為されるようになっています。この事は、多くの働き手がそれを感じはじめていることだと思います。


それを先取りするように、フリーランスという個人事業者が急激に増えていることからも、それが伺えます。個人事業者のほか副業や複数の企業との契約などを通して働く「広義のフリーランス」は日本全体で約1000万人を超え、人口の10分の1を占めるまでになっています。


本業以外の遣り甲斐や生活費の補助のために働く副業を持つ働き手は434万人。2社以上の企業と契約を結び様々な仕事をこなす兼業の働き手は281万人。商売を営む個人事業者は312万人。なんでその様な働き方をしているかと問われれば「遣り甲斐」の一言に尽きるでしょう。


自分の遣りたいことに夢を持って、それを追い求めていると言うことが出来ると思います。企業での仕事に窮屈さを覚えたとも言えるかもしれません。ただし、これからは今まで以上の速度で、企業における組織のあり方が変わって行くので、これら広義のフリーランスという個人事業者が自然体で増えていくことでしょう。


一方、これら個人事業者が増え、これからの時代の働き方の一つの仕組みとして社会に受け止められて行く過程で、社会保障などの充実を図って行く必要もあるでしょう。いまの社会保障は、企業に勤める働き手を前提として制度設計がなされていますので、個人事業者にも同等の整備が望まれるところです。


フリーランスという言葉の響きが良くないので、敢えて個人事業者という言い方をしていますが、これからの時代、これら自律した自由人による独創的なアイディアや考え方に基づくオープンイノベーションといった行動が、社会を新たな枠組みへと導いて行くことと思います。もう私たちは歴史を後戻りすることは出来ません。


今日もありがとうございます!
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