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イオンのイノベーション!

皆さん、おはようございます!
社会をイノベーションする一番大きな要因は、やはり情報技術革新によるものでしょう。
いままで常識とされて来たことが、新たな様式、価値観により塗り替えられ、それが社会の至る所に波及して行くのだと思います。



最近生まれている新たな事業の多くが、個々人が持つスマートフォンを何らかの形で活用したビジネスモデルとなっていることに気付きます。生活者が一人一台の携帯端末を持つ時代ですから、情報を今までの様にマスを対象としなくとも、パーソナルに伝達することが出来ます。それは、情報をカスタマイズして送り届けることを意味します。


また、携帯端末を介して自分専用の会員ページへアクセスする機会が高まっており、その都度、IDやパスワードを入力するのは大変なので、最近では指紋認証により簡単にアクセスが出来るようになっています。その上、キャッシュレス決済などを携帯端末で行う様になりますと、それが自分専用のマシンとして益々、情報武装化されるでしょう。


ここまでは、まだユーザーが携帯端末を使いこなすという範疇での話しですが、これからはもっと、広く社会ネットワークの中に携帯端末が組み込まれて行くものと思います。
自分が操作をしなくとも、携帯端末に組み込まれたAI(=人工知能)が自動的に外部からのアクセスに対して応答して行くということも考えられるでしょう。


流通大手のイオンは、2020年にも中国でIT(=情報技術)を駆使した、個客の要望に先回りする店舗を開設するそうです。中国で約480店を展開するイオングループの店舗のうち、数年内に80店舗をめどに置き換えて行くそうです。小売店のIT化が急速に進展する中国でノウハウの蓄積を急ぎ、日本などで新型店の展開を目指すそうです。


顔認証技術などを活用して入店客を認識し、その顧客の購買動向の分析やキャッシュレス決済による購買履歴などを利用して、欲しい商品などの情報を先回りしてスマートフォンなどに提供する計画です。AIを活用すれば、その顧客がどの様な経路で店内を回り、何を買うのかを把握することも可能でしょう。


例えば、カメラで顧客を認識すると、その人の購買履歴などから、興味を示しそうな商品の情報や割引券などをスマートフォンに提示することが出来ます。顧客がその売り場の前を通った時に商品を手に取り易く、また来店を促がすことに役立ちます。電子情報によりますが、お店とのカスタマイズによるコミュニケーションが成立することになります。


店舗側にとっては、顧客の購買動向を予測することが出来る為、商品の在庫コントロールなど発注業務を自動で行うことが出来る他、レジを無人化して支払いを済ませられることにより少人数で店舗を効率良く運営することも可能です。店員さんは、顧客との対話に集中して、競りの様なパフォーマンスで人目を引きよせることも可能でしょう。


また、多くの顧客は毎日の献立を考えるのが大変だと思いますが、顧客の購買履歴を参照しながら、入荷している生鮮品を踏まえて、クックパッドと連携しながらその日の献立を提案することも可能でしょう。その商品が何処にあるのかをスマートフォンを介して誘導して行くことも出来ると思います。


イオンが中国でITを駆使する店舗を設置する背景には、中国は小売分野でのIT化が世界のトップレベルにあり、個人情報を活用した販売促進を行い易いことがあります。
イオンとしては、迫りくるアマゾンエフェクトに対抗すべく、店舗運営に活用するデジタル技術の開発に膨大な先行投資を行うことを公表しています。


本の宅配で始まったアマゾンの取り扱い製品は、いまや多岐にわたり、宅配のみならず実店舗の多店舗展開にも乗り出しています。私たちの購買は、EC(=電子商取引)のみならず、実際に店舗に赴いて商品を目で見て、手にとって確かめながら購入する楽しみもあると思います。アマゾンもそこに気が付いて、流通の覇権を狙っているのでしょう。


世界最大の流通業者であるウォルマートも、EC事業化に力を入れています。スパーマーケット業界として、情報技術革新を活用した新しい事業の枠組みが明確になりつつあります。きっと、そう遠くない将来に現実のものとして、スーパーマーケットの非常識が新たな常識に塗り替えられて行くことでしょう。


その時に、忘れてはいけないのが、取扱う商品だと思います。今までは規模の経済を追求して商品を標準化して品数を絞り込んできましたが、顧客の立場から見て思いますのは、店舗における新たな商品を発見する喜びやマーケットとしての祝祭性だと思います。
そこも情報技術を活用して実現して行って頂きたいものです。


今日もありがとうございます!
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