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皆さん、おはようございます!
時代の変革期といいましても当事者としてそこに居合わせると、なかなかその動きが見えないものかもしれません。ただ5年、10年と振り返ってみただけでも、当時は考えも及ばなかったことが現実のものとなり、確かに時代が動いていることを実感するものです。



第一次産業革命による蒸気機関の発明と未開拓であった広大なアメリカ大陸を標準化という経済合理性で開拓して行こうとする発想が結び付き、米国の規模の経済を追求する工業化の道がいまの世界標準になっています。いまでは世界の工場と言われる中国からベトナム、インドネシアなどの国々にまでその裾野が広がりを見せています。


しかし、この度の情報技術革新は、いままでの世界の常識を変えていくのではないでしょうか。それは、必ずしもピラミッド型階層組織による分業化を前提とせず、また労働力や製品の標準化を追求することなしに、多品種少量生産でも効率良くモノづくりが出来る様になるものと考えられます。


今までの企業の垣根を超えて、各事業の機能レベルにまでブレークダウンされた事業資源が情報ネットワークによりシームレス(=継ぎ目のない)につながり合い、部分最適と全体最適をバランスよく効果的に導き出すことでしょう。その様な世界では、必ずしも規模だけが効率性を実現するものではありません。


スケールを追求する産業の枠組みは、兎にも角にもモノを作れば売れた時代には効果を発揮したと思いますが、世の中にモノが満ち溢れたいま、その様な少品種大量生産型のモノづくりは一部の製品に限られて行くことになると思います。消費者のニーズがパーソナル化している中で、多くは多品種少量生産型の製品が望まれるでしょう。


企業は規模を追求する為に、自前主義でなんでも自社の中に抱え込んできたと思います。少品種大量生産がスタンダードの時には、その方が効率良いと考えられてきたからです。しかしこれからの企業は、もっと組織をダウンサイジングして柔軟に社外の事業者と連携しながら社会の変化にあわせて行かなければなりません。


その様に考えますと、いま存在する大手企業のどれだけが時代の変化にあわせて、今後も安定的に事業を継続して行くことが可能なのか不透明だと思います。経営環境のスピードの変化にともなって柔軟に変革できれば良いのですが、なかなか全ての大手企業がその様に柔軟な対応が図れるとは思えません。


これからの時代、企業の規模はメリットどころかデメリットにも成り得る中で、確固たる技術やノウハウを持つ中小企業にとっては、その小回りの利く柔軟性を生かして飛躍するチャンスになるかもしれません。また、固定観念に捉われずに、新しい事業を立ち上げていくにはスタートアップ企業の方がフレキシブルに事業に取り組めるかもしれません。


大手企業、中小企業、スタートアップ企業のどれが新たな産業、事業を牽引して行くことになるのか未知数な中で、一つだけ申し上げられるのは企業の規模に関わらず各企業が連携し合わないと、これからの社会ニーズに応えて行けないものと思います。企業の枠組み以前の問題として、やはり個々人がつながり合う事なのでしょう。


その意味では、企業が持つ技術やノウハウ、更には働き手個々人が持つアイディア、技術、ノウハウを紡ぎ、新たな価値を創り出して行く何らかの主体、プラットフォームが必要ではないかと思います。変革とは無から有を生むのではなく、現在存在する有から新たな有を生み出して行くことだと思います。


個々人が持つ知識が融合することにより新たな技術、更には新たな事業が生み出されることは歴史が教えてくれています。それを自然の流れに委ねるのか否か、様々な考え方があると思います。最近、山形大学では地元企業と連携して、起業家を育てるプラットフォームとしての会社を設立するそうです。


地方で若者が起業するには資金調達等、様々な障壁があるため、有望な事業については地元経営者や専門家などで支えて行こうという取り組みです。一方で、新たな事業のアイディアを持つ起業者がゼロから事業を立ち上げるのではなく、それに近い事業を営んでいる大手企業なり、中小企業と連携して立ち上げることも一つの方法だと思います。


いままで社会が培ってきた事業資源を出来る限り生かしながら、これからの事業へシフトさせていかなければならないと思います。それもなるべくリスクを低く抑える為に。
大手企業、中小企業、スタートアップ企業が悪戯に競争することなく、お互いの強みを生かしながら協働して行く社会にしていくべきでしょう。


今日もありがとうございます!
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