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社会をリノベーションする!

皆さん、おはようございます!
巷では、イノベーションを待望する声が高まっています。今までなかった製品を世に送り出すことにより活力ある社会を取り戻すことに期待が込められているのだと思います。
既に商品が満ち溢れたいま必要なのは社会のリノベーションではないでしょうか。



情報技術の進展が社会の枠組みを変えようとしていることは、まぎれもない事実だと思います。1990年代にインターネットメールが私たちの生活の中に普及した時には、電話や手紙とは異なる新たな無償のコミュニケーション手段が、どの様な場合に使用すべきか未だ定着していなかったと思います。


それが携帯端末という文明の利器と結び付くことで、時や場所を選ばず自分の都合のよい時に情報を発信し、また情報を得るツールとして生活の中に溶け込んでいます。また、SNS(=ソーシャル・ネットワーキング・サービス。人と人とのつながりを支援するインターネット上のサービス)の出現により、世界中の人とつながれる様になっています。


情報技術は私たちのコミュニケーション方法を変えたことに留まらず、CASE(=つながるクルマ、自動運転車、カーシェアリング、電気自動車)という移動手段であるクルマのあり方まで質的変化を来そうとしています。クルマのあり方が変われば、当然に私たちの生活のあり方まで変化させることになるでしょう。


コミュニケーションおよび移動の概念の質的な変化は、シェアリングエコノミー(=共有経済)という新しい社会の概念を生み出すに至っています。シェアリングエコノミーとは、物・サービス・場所などを、多くの人と共有・交換して利用する社会的な仕組みをいいます。クルマを個人や会社で共有するカーシェアリングが代表例です。


シェアリングエコノミーは、希少な社会の資源をそれを必要とする人々で共有するという意味を持ちますが、それは同時に利用者にとって時間的な効率、タイムシェアという概念を私たちにもたらしています。私たちの時間の使い方をより効率良く精緻にさせるのが情報技術がもたらす、もう一方の意味なのかもしれません。


その様な本質的な変化によって、今後、産業、企業、暮しといった私たちの社会の枠組みを少しずつ変えていくものと思います。企業における仕事のあり方が変われば、当然に働き方も変わりますし、働き方が変われば暮し方も変化していくことでしょう。ただし、それは今までとは異なる新しい社会の枠組みに取って代わられるものではないと思います。


いままで築いて来た価値観に、情報技術により創られた新たな価値観が取り込まれて、少しずつ融合して変化して行くものだと思います。情報技術は、それ自体が新たな製品の開発に直接つながるものではなく、既存の製品やサービスと結び付くことによって、それらに新しい意味を与えるものなのでしょう。


それは結果的に社会の仕組み自体をリノベーションするものだと思います。いまある社会の仕組みの中にある無駄を取り除き、人との関係において効率を高めるように動いて行くのではないでしょうか。規模の経済というものは供給者の論理で一方的にモノを提供してきましたが、そこには受け手である生活者の視点が軽視されてきました。


その意味では、これからの時代はそれを受用する側である生活者にとって望ましい社会の枠組みへと変容させて行くものと思います。供給者主体の社会から生活者主体の社会です。情報技術は、いままで総量的に物事を把握していた社会をもっと木目細かく個人単位で物事を把握して、必要なサービスを生活者に提供するものだと思います。


そのことと相まって、情報技術は結果的に私たちの働き方を大きく変化させることとなるでしょう。仕事と生活は表裏一体が基本です。糧を得る為だけに分断された感がある仕事にも生活者としての視点が不可欠でしょう。生活者中心の社会へリデザインすることが、これからの時代の当面の私たちの仕事だからです。


規模の経済と分業化を追求したが故の行き過ぎた縦割り社会は、いままでの大衆を前提とする社会の仕組みの中では都合が良かったと思いますが、個人を前提とした社会の枠組みの中では一転して非効率なシステムとなってしまいます。このいままで築いてきた社会の枠組みをリノベーションしていくことが必要だと思います。


その際に、いままで築き上げてきた社会の資源を捨て去ることなく、いかにそれを生かしながら軌道修正をしていくかが大切だと思います。ただ単にイノベーションを追求するのみならず、それを社会のどの部分に組み込み融合させていくかという明確な目標を持つ必要があると思います。いま必要なのは、その明確な目標を描くことでしょう。


今日もありがとうございます!
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