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個々人が活躍する時代!

皆さん、おはようございます!
男女雇用機会均等法が施行されて30年あまりが経過しています。企業における女性の管理職登用も進んできましたが、海外と比較するとまだまだと言われています。これからの時代を想定すると、それも新しいステージを迎えているのではないでしょうか。



この4月より野村アセットマネジメント次期社長として、中川順子氏が同社としては初の女性社長として就任するそうです。同社は野村ホールディングスの資産運用ビジネスを手掛ける中核会社であるということもありますが、それ以上に中川氏の異色の経歴に話題が集まっているようです。


中川氏は1988年に野村證券の奈良支店に一般職として入社され、株式や債券を販売する業務に携わり総合職に転換しています。その後、本社の財務部に配属され投資家とのリレーション業務(=株主などとの関係を構築する)に関わった後、2004年にご主人の香港転勤を理由に野村證券を退職しています。


その4年後にかつての同僚の誘いで野村證券の新設会社に復帰。2010年に野村ホールディングスの財務部に異同となり、2011年から野村證券初の女性執行役員として財務統括責任者(=CFO)を務めた経歴を持ちます。なかなか男性社員でもあり得ない出世ですが、日本でもこういった女性の活躍が目に留まるようになってきたと言えます。


国際労働機関(=ILO)の発表によりますと、2018年に世界の管理職に占める女性の割合は緩やかに上昇し27.1%だったそうです。日本は12%とG7主要7ヶ国の中で最下位で、女性の管理職への登用が遅れているそうです。地域別では米国が39%と最も高く、アジア太平洋が22.5%です。


G7の役員に占める女性の割合はフランスが37%でトップであり、平均では23%であるのに対して、日本は3.4%に留まっているようです。因みに、野村ホールディングスの管理職に占める女性の割合を換算しますと約7%となります。男性社会といわれる証券会社の中では、やはり中川氏の存在は異色のようです。


また、6歳未満の子供がいる女性の管理職割合は25%と、子供がいない場合の31%と比べて6%低く、家事などの無給の仕事に費やす時間は女性が1日平均4時間25分であるのに対して、男性は1時間23分となっている現実が明らかにされています。必ずしも女性が管理職以上となることが全てではないと思いますが参考になる数値だと思います。


今までの社会の枠組みを考えますと、マスマーケットに対してモノを大量かつ効率的に生産する必要から、工業化とそれを支える資本の論理を選択し邁進して来たと思います。
そこでは、ピラミッド型の階層組織を持つ企業が自由に競争を繰り広げることにより、社会にモノを行き渡らせ、私たちは豊かさを享受してこれたのでしょう。


しかし、そのモノも生活者に行き渡り、情報技術革新と相俟ってモノからコトへと消費者心理が変化するなかで、今までの社会の枠組みも踊り場を迎えるに至っています。これからの社会は、真の暮らしの豊かさを求めるという意味で生活者主体の枠組みへと変容して行くことが想定される中で、企業も競争から協働へと意識を変えていく必要があります。


それは、企業が生活者へ画一的で標準化された商品ではなく、より生活者のニーズに近付くカスタマイズされた商品を提供する必要があります。それを実現して行く為には、今までの縦割りとなった産業のままではなく、その業界の枠組みを超えた連携関係の中から新たな商品が生まれてくるものです。その意味で競争から共生の時代への変化と言えます。


今まで築き上げてきた競争社会は男性社会と言われることが多いと思います。それも時代の要請としての必要から、歴史の中の一時点のことであると言えるかもしれません。
これからは、男女という性別の違いに関らず個々人が「生活者主体社会」、「共生社会」の実現に取り組んで行くことが、時代の要請である様に思います。


それは単にダイバーシティ(=多様な人材を積極的に活用しようという考え方)を敢えて強調することのなく、自然なこととして受け止めるべきかと思います。また、女性の社会への進出とはいいましても、それは企業で管理職に昇進する比率を数値で説明することではなく、あらゆる場面で活躍することが新たな枠組み作りに繋がるものと思います。


行き過ぎた競争社会を是正することは時代の要請でもあり、私たちの暮らしをより良くする為に必要なことでしょう。私たちの働き方や生活に対する価値観を少し変えていくことにより、生産者主体の競争社会から、生活者主体の共生社会へと変容していくものと思います。人に優しい心地よい社会がこれから望まれるのでしょう。


今日もありがとうございます!
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