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スモールビジネスの時代!

皆さん、おはようございます!
大手企業は、マスマーケットを対象として標準化、規格化された商品を大量に作り続けることを得意とします。しかし、消費者は必ずしもその様な商品ではなく、自らの価値観にあう良いと思う商品を買い求めたいものなのでしょう。



動力機関の発明により、それまでのモノづくりが家内制手工業であったものが、巨大な生産設備を擁した工場という場所で、スケールメリットを追求して大量に安くつくることを可能としました。移動手段については、それまでの馬車による移動から、蒸気機関車や電車、自動車といった乗り物の出現により、遠くへ早く移動することが可能となりました。


また、その出現により巨額の資本を必要とするようになり、いまの資本市場が発展してきた経緯があります。動力機関という、ただ一つの出現により、これだけ文明を豊かにし、社会の枠組みを形作ってきたということが出来ます。この文明の上に、情報技術という新しい発明が加わり、私たちの社会をまた新たな方向へ変化させて行く様です。


情報技術とは、情報を取得、加工、保存、伝送するための科学技術であるということができ、通信技術と融合することによりあらゆる人、モノが一瞬のうちでコストを賭けずにデータをやり取りすることが出来ます。インターネットを活用すれば、世界中のどこにいる人とでも瞬時にコミュニケーションをとることが可能となります。


AI(=人工知能)と結び付けば、人間よりも早く最適解を見い出すことも可能です。
しかも、その情報機器が年々もの凄い速さで小型化されており、生活の様々なところで適用されていくことになるでしょう。情報化社会のキーワードは時間的な豊かさを私たちにもたらすと思います。単位時間当りの効率性が高まりますので時間的余裕が生まれます。


それから何度も申し上げていることですが、いままでのマスを前提とする社会の枠組みからパーソナルを前提とする社会の枠組みへと変化して行きます。それは、全体最適を目指した画一的な枠組みから、部分最適を目指した多様な枠組みへの変化でもあります。そうなると、工場に巨大な生産設備を集中させる必要がなくなります。


それはまた、今後、どの様な資本主義社会となるのか未だ見えて来ませんが、行き過ぎた資本の論理に影響を与えることにも繋がります。きっと、スケールメリットを追求していた資本も、その非効率性が顕在化しはじめ、小口資金に分散投資するように、資本が私たちの生活の中にまで行き渡るようになるのではないでしょうか。


この様に情報技術は、社会の細部にまで情報を行き渡らせ、それを木目細かく利用する方向へと動いて行くのではないでしょうか。スケールメリットの追求からダウンサイジングの追求とでも言うのでしょうか。いままでの工業化社会は、数の論理に収斂し、少数意見は切り捨てるという雑駁な荒っぽさがありましたがそれも是正されていくでしょう。


この様に考えますと、いまの企業というものは規模のメリットを追い求め過ぎており、もう少し一つひとつの事業をダウンサイジングさせていく時代が到来するのではないかと思います。消費者の多様な要望に耳を傾けなければモノが売れない時代であることからも、現状の規模の経済を前提とする供給体制は社会の要望に応えていないことになります。


いま大手企業はイノベーションに力を入れていますが、それには二つの切り口があると思います。既存の事業と情報技術を融合させて商品の供給体制をダウンサイジングという少量多品種生産体制を実現して行く流れが一つ。もう一つは、これからの時代に必要な全く新しい事業を創出していくことです。


これからの企業としての屋台骨を後者で支えていこうと目論んでいるのでしょうが、これからの事業は規模の経済が働かない社会となりますので、複数の新しい比較的小さな事業をバランスよく運営して行くことになるのではないでしょうか。スモールビジネスが互いに作用しあいながら少しずつ成長して行く、そんなイメージだと思います。


消費者の声に木目細かく応えていく為には、そうならざるを得ませんし、これからの時代は全ての事業、事業に必要な機能を自前主義で自社内に抱え込む必要もありません。
その様なスモールビジネスが、必要に応じて社内外の枠を度外視して、その都度、連携しながら新たなビジネスを協働で創って行く時代であるとも思います。


大手企業が巨大な生産設備と資本と多くの労働力を集めて大量にモノを生産することも一つのビジネスモデルであったのなら、これからは、広義の知識を拠り所として少ない資本で事業を行っていくスモールビジネスが優位の時代なのかもしれません。それだけ、情報技術革新は、私たちが今まで信じて来た社会の枠組みを変化させるものかもしれません。


今日もありがとうございます!
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