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進化するスーパーマーケット!

皆さん、おはようございます!
情報技術革新により、私たちの生活の中に新たな利便サービスが入り込んでいます。
流通業を見ますと、今までの実店舗(=オフライン)にオンラインが取り込まれ、それにより消費者の価値観も変わりつつあることが見て取れます。



情報技術革新による時代の端境期において、どの様に社会が変化していくかを予測していくことは、これからの経済を見極める上で大切なことだと思います。その中でも、生活者の消費心理、価値観がどの様に変化しているかを見ることにより、来るべき社会の姿がおぼろげながら浮かんでくるものと思います。


特に生活者の日常の買回り品であるスーパーマーケットでの購買行動は、人々のライフスタイルを垣間見る場所として様々な情報を提供してくれるものと思います。最近のスーパーマーケットを見ていますと、セルフレジをはじめとするオンラインが取り込まれ、定着しつつある様に思います。


どんなにネット販売が進化しようとも、マーケットプレイス(=市場/いちば)であるスーパーマーケットという「場」を通した買い物という人々の行動は無くならないものと思えます。それは、スーパーマーケットが日常必要なものを買い求める場であると同時に、特に生鮮産品をはじめとする商品を見て楽しむ場だからだと思います。


スーパーマーケットの先端を行くのは、やはり発祥の地である米国であると思います。その米国では、オフラインのウォルマートとオンラインのアマゾンが激しく競い合っています。ウォルマートはネット販売の強化に力を注ぎ、アマゾンはネットの世界からリアル店舗の世界に力を注ぎはじめています。


その様な激しい競争の中から、生活者に受け入れられるスタンダードが見い出され、これからの時代の流通業のあり方が既定されて行くことになるのでしょう。日本でも、イオンやセブン&アイ・ホールディングスなど流通大手がアマゾンを向かえ撃つべく、ネット販売に力を注いでいます。米国での対岸の火事から目が離せないことでしょう。


ウォルマートとアマゾンの戦いで共通しているのは、オフライン、オンラインのどちらを本業とするかという違いはありますが、ウォルマートはネット販売を強化し、アマゾンはリアル店舗を強化するという意味で、ネットとリアルが融合し出していることだと思います。注文や会計はネットで行いますが、商品の受け取りは近くのリアル店舗で行います。


ここで気になるのが、パッケージ化されたナショナルブランド商品は消費者が実際に商品を選ばなくとも品質が一定していますので安心感がありますが、生鮮産品はやはり消費者が自身の眼で商品を見て選びたいのではないかということです。その様に考えますと、やはり全ての商品をネット販売で対応することは難しいと思います。


アマゾンでは、2021年までにアマゾン・ゴーという無人店舗を全米に3千店舗を展開する計画があります。また、ネットで受け付けた注文を各店舗から自動配送する自動運転にも力を注いでいます。無人店舗の必要性については議論の余地があり、市場(=いちば)のように対面販売することも人間の心理として必要なことではないかと思います。


一方のウォルマートは、グーグルAIスピーカーで商品注文が出来るようにしたり、ネット専業の小売企業の買収など、ネット販売強化に向けて2018年に1兆3億円ものIT投資を行っています。この他にもフォードと連携して、無人配送の実証実験もはじめています。両社を見ていますと、行きつく先は同じ様なビジネスモデルになります。


目指している所が、ネット販売で注文を受け付け、リアル店舗より各家庭に無人配送する姿が浮かび上がって来ます。その時には、購買履歴を活用した商品提案なども行う様になるのでしょう。しかし、全てがすべて消費者に受け入れられるかというと、甚だ疑問に思える点もあります。


果たして、消費者は完全にスーパーマーケットに行くことなく、日常の買い物を済ますようになるのでしょうか。共働き世帯は、平日は買い物に行っている時間も惜しいので、ネット販売に頼ることが増えると思いますが、週末はスーパーマーケットでの買い物を楽しみたいのではないでしょうか。


シニアなどは、ネット販売で中食(=調理済みの食材)を配送して貰えると楽かもしれません。結果的に、これからのスパーマーケットは、個客のライフスタイルに応じた需要に木目細かく応える形で進んで行くのではないでしょうか。ネット販売に収斂していく様なことはなく、オフラインとオンラインをバランスよく保って行くのでしょう。


今日もありがとうございます!
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